アメリカの版図=国防圏が西へ拡大するきっかけになったのは第二次世界大戦・日米戦争
第二次大戦時に大日本帝国の降伏により、広大な西太平洋、中部太平洋、南・東シナ海、日本海、オホーツク海にまで超大国アメリカの版図は拡大しました。
これは、アメリカという大国の「国防線」の拡大を意味しています。本土の外へアメリカの国防線が急速に拡大することにより、海外で展開される海兵隊や陸軍は一層効率化され、新たなドクトリンも開発され改良が重ねられてきました。
また一方で第二次大戦以降同盟国となった日本国をはじめアメリカと自由主義、資本主義の価値観を共有できる韓国、台湾、フィリピン、インドシナやASEAN各国、インド、オーストラリア、ニュージーランドなども新たな海上を中心とする自国の権益を主張するようになってきました。
イラク、アフガニスタンなdへの軍事介入などでアメリカの政治力がアジアへの関心を弱めるのにあわせるかにように、アメリカのアジアでの海上権益に対して、本来大陸国家である共産中国が「挑戦」してくるようになりました。
巨大な人口を抱え、国内に民族問題や共産党内部の利権争いなど抱える共産中国には、外へ国民の目をむけることにより国内の結束を固めることが急務であり、責務とみていいでしょう。
古代の孫子の兵法を戦略の基礎として、近代的な軍事力を背景に「戦わない戦略」で周辺国に安全保障上の脅威を与えてくる共産中国にアメリカは、オバマ政権の後期になってようやく脅威認識が高まってきました。その国防圏防衛の基軸は何といっても「日米安全保障体制」です。
そこを基本にアジア全域に展開するアメリカ第七艦隊の海軍力を中心にアメリカは今後どう経済的に依存関係の強い共産中国を牽制し、自国国防圏を守っていくのでしょうか?
対中政策の切り札 米国は“台湾カード”を切れ
岡崎研究所
2016年02月29日(Mon) http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6192
ボルトン元米国連大使が、2016年1月17日付ウォールストリート・ジャーナル紙にて、中国の地域における覇権追求に対抗するためには、米国は台湾への待遇を段階的に上げていく「台湾カード」を切るべきである、と述べています。要旨は次の通り。
中国経済崩壊の非難をそらす格好の対象となる米台
米国の消極性、地域の無力を受け、中国は南シナ海の大部分を中国の行政区と宣言し、人工島を建設、空海軍基地を建設している。西側の親中派は、中国の今の経済的苦境は、習近平の側からは台湾の蔡英文政権とのトラブルを惹起する動きをしないことを意味する、と主張するだろうが、必ずしもそうとは言えない。歴史的に、国内的問題に直面した独裁政権は海外の敵に対してナショナリズムを結集することで、国民の目をそらそうとしてきた。中国の経済崩壊の非難をそらすのに、米国や台湾以上に良い対象はない。
習の挑発に蔡英文次期台湾総統がどう反応するかはまだ分からないが、中国は、台湾政府だけでなく、米大統領も考慮に入れなければならなくなる。中国は、弱く不用意なオバマの任期があと1年しかないことを知っている。ビル・クリントンでさえ1996年の台湾海峡危機で台湾支援のため空母戦闘群を派遣したが、オバマが同じことをすると信じるアメリカ人はほとんどいない。
中国も同じ結論に達し得る。アジアにおける中国の好戦性に米国が対抗を躊躇することは、2017年1月20日(注:次期米大統領就任日)以前、おそらくは蔡英文の就任以前に中国が行動することを促し得る。
新米大統領に大胆に行動する意思があれば、中国の東アジアにおける不可逆に見える覇権への行進を止め、逆転させる機会がある。ニクソン政権の「中国カード」は、当時は意味があったが、条件反射的でほとんど中毒的な親中政策は、中国の孤立と後進性が小さくなっている今、賢明でなく、リスクを増している。
代案は、中国に対して「台湾カード」を切ることである。米国は、中国が領土的貪欲さをやめる(南シナ海の基地の放棄、基地建設による環境的損害の復旧を含む)よう主張すべきである。中国が外交的に領域主張をするのは勝手だが、近隣国と平和的に解決されるまでは、米国と近隣国も全く同様に中国の主張を無視してよい。
中国が引き下がらなければ、外交的梯子の引き上げにより中国に注意を払わせるべきである。新しい米政権は、台湾外交官の国務省への公式招待から始め、台湾の米代表部を民間の組織から公式の外交使節に引き上げ、台湾の総統を公式に訪米に招待、米高官が政府の仕事を遂行するために台湾を訪問することを許可、最終的には、完全な外交的承認を回復し得る。中国指導部は、当然こうしたアプローチに愕然としよう。中国は、南シナ海での領有権主張が、台湾の支配を永遠に失わせる原因となることを理解しなければならない。
あまりに多くの外国人が、「一つの中国」のもと台湾を統合することが台湾問題の唯一の解決策だという中国の見方に与している。しかし、台湾の自由は厄介事ではなく、良い刺激である。中国にはこの既成事実をよく熟考させなければならない。
出典:John Bolton,‘The U.S. Can Play a ‘Taiwan Card’’(Wall Street Journal, January, 17, 2016)
http://www.wsj.com/articles/the-u-s-can-play-a-taiwan-card-1453053872
http://www.wsj.com/articles/the-u-s-can-play-a-taiwan-card-1453053872
***
「一つの中国政策」に加担してはならない
このボルトンの論評は、これまで米国内にあった「米国は台湾を放棄することによって中国との関係改善を図れ」というミアシャイマーなどの議論の対極にある内容と言えます。つまり、中国の覇権主義的行動に対抗するために「台湾カード」を切るべし、とするものです。
このような議論が直ちに米国政府の現実の対中国、対台湾政策に影響を及ぼすとは考え難いですが、この種の議論が、今回の台湾総統選直後に米国内で行われるようになったこと自体が、「台湾放棄論」と同様に、中国の対米認識に一定の影響を及ぼすものと考えられます。
ボルトンの指摘の中で、今日の時点から台湾新総統の就任までの4か月間に、特にオバマと馬英九の在任がダブった時期に、中国がいかなる行動をとるかわからないとする点は、多くの人々の指摘するところでもあります。ボルトンはその理由として、オバマ政権の弱腰を挙げ、中国がこの好機をのがさないのではないかと推理しています。
また、ボルトンは「中毒にかかったような親中派」の米国人に対する「ショック療法」として、いくつかの対台湾政策の変更にも言及しています。米国と台湾との外交関係回復という目標に向けて米台関係を段階的に引き上げていく、というアイデアは、実際には「言うは易く行うは難し」でしょう。ただし、これらのアイデアが、米国人の好む一種の「ブレイン・ストーミング」として議論されることは意味があるでしょう。
蔡英文新総統は「現状維持」政策をとるとの公約を掲げて選出されたので、直ちに米台関係の法的変化まで期待しているとは思えません。とりあえず米国にとって重要なことは、このような台湾の現状維持策を支持、支援しつつ、中国の主張する「一つの中国」政策に加担しないことです。米国としては、「台湾関係法」に基づき、台湾海峡の平和と安全を維持する姿勢を折に触れ鮮明にすることが求められている、と言えるでしょう。
《維新嵐》共産中国の海洋覇権主義に土のつけるためには、台湾は非常に重要な存在です。台湾と日本列島、南西諸島、フィリピンにて「防波堤」的に大陸からの侵攻抑止になるという地政学的な意味があるのです。具体的には台湾カードについて考えてみるに、まず台湾の政治的中立性、独立性を確実に担保すること、空軍力と海軍力を増強すること、特に台湾が昔から欲しがっている攻撃型潜水艦の配備を進めることかと思います。
日米印協力で中国覇権主義に対抗せよ
岡崎研究所
2016年03月03日(Thu) http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6221
自国中心のアジアの新秩序構築を目指す中国の戦略に対抗するためには、日米印の結束が必要であると在ニューデリー政策研究センターのチェラニー教授が、2016年1月22日付のProject Syndicateで論じています。要旨は次の通りです。
中国がアジアの秩序を作り変えようとしている。「一帯一路」からアジアインフラ投資銀行に至るまで、中国は自国中心のアジアの構築を着実に推進している。地域諸国は、中国の野心を阻止するための戦略を調整出来ていない。
中国修正主義抑制の主導権はどの国が執るべきか
米国のアジア回帰政策の鍵は、TPPだが、米国の同盟国であるインドや韓国が入っていない。TPPは発効までに時間を要し、その効果も大きなものではない。参加国のうち6カ国は既に米国と自由貿易協定を締結しているので、TPPの主たる効果は、日米間の自由貿易地域ができることにある。一方、ASEANが推進しているRCEP(東アジア地域包括的経済連携)には、米国が入っていない。
中国の「一帯一路」構想は、中国が資金力を梃子に影響力を強化することやインド洋に中国のプレゼンスを築くことなどを目指している。習近平主席がこの構想の半分でも実現できれば、アジアの地政学は深刻な影響を受ける。
アジアの未来は極めて不確定である。地政学的安定を確保するためには、地域の主要諸国の利害の均衡が必要である。しかし、中国がこの数十年間に蓄えて来た政治的、財政的、軍事的な影響力を行使しようとしている中で、そのような均衡を維持することは容易でない。
現状では、一国だけでは、米国でも、中国の国力と影響力に対抗できない。安定した勢力均衡を維持するためには、有志国が結束してルールに基づく地域秩序を守る必要がある。
中国の修正主義的野心を抑制する為の主導権は、どの国が執るべきであろうか。米国は他の戦略的課題を抱えており大統領選もあるので、米国に期待することは出来ない。アジア諸国、特に経済が伸びているインド、政治的自己主張を強める日本が役割を果たすべきである。2014年に訪日したインドのモディ首相は、「18世紀の膨張主義的思考様式」が「我々の周りに蔓延」していると述べ、中国の膨張主義を間接的に批判した。2015年12月、日印首脳は、全ての諸国に対し「一方的行動を避ける」よう共同で呼びかけ、中国による人工島建設を暗に批判した。
中国の野望が実現すれば、日印両国にとって不利な地域秩序が出来てしまうことは明らかである。日印両国は、ミャンマーやスリランカのように中国の圧力に脆弱な国に対する政策や投資につき調整すべきである。
アジアの主要国は、安定した地域のパワーバランスを維持するために協力すべきである。日米印の「マラバール訓練」は軍事面での協力強化と海洋の安全強化のために有益である。
如何なる戦略も経済抜きでは完全ではない。アジアの主要国は、自由貿易地域を超えて、小国の核心的経済利益に資する地理経済学的な共同プロジェクトに着手すべきである。それが出来れば、小国が中国の投資やイニシアティブに頼る必要はなくなる。安定した規則に基づく秩序が維持出来れば、より多くの国がその秩序の中で繁栄できる。
出 典:Brahma Chellaney‘Upholding the Asian Order’(Project Syndicate、January, 22、2016)
http://www.project-syndicate.org/commentary/asian-powers-cooperation-for-regional-order-by-brahma-chellaney-2016-01
http://www.project-syndicate.org/commentary/asian-powers-cooperation-for-regional-order-by-brahma-chellaney-2016-01
***
日米印関係が中国覇権主義への協力な対抗に
筆者のチェラニー教授は、ジャーナリスト出身の著名なインドの戦略専門家です。中国の膨張主義に対抗するためには、日米印の三か国の協力が必要であり、また、弱小国が中国の経済的圧力に屈することのないように、経済面で大型の共同プロジェクトを立ち上げる必要があると論じています。インドの置かれている戦略環境が良く解る論調と言えます。
2015年12月、安倍総理が訪印し、モディ首相との首脳会談の後、「日印新時代」の道しるべとなる共同声明「日印ビジョン2025特別戦略的グローバル・パートナーシップ、インド太平洋地域と世界の平和と繁栄のための協働」に両首脳が署名しています。この共同声明を読むと、日印間で極めて多様な分野に亘り、協力関係が進みつつあることが理解できます。
首脳会談の冒頭、モディ首相は、日印関係は一段上のレベルに上がっている、強いインドと日本はお互いにとって重要であり、その友好関係はアジア全体に大きな影響を及ぼすと述べたのに対し、安倍総理は、日印関係は「世界で最も可能性を秘めた二国間関係」であり、モディ首相と協力して、日印関係を可能性のつぼみから、現実に開花させて咲き誇る関係にして、日印新時代の幕開けを迎えたい、強いインドは日本のためになる、強い日本はインドのためになる、強固な日印関係でインド・太平洋地域、さらには国際社会の平和と繁栄を牽引していきたいと述べたと発表されています。
このように、良好な日印関係が、中国の覇権主義に対抗する方策を、米国と共に構築していく上で、強力な基盤となることは確かです。
《維新嵐》軍事同盟を締結すること、経済的相互依存関係を構築すること、各国が安全保障の法整備を進めることは、紛争抑止に多大な効果があります。
この論文にいうようにインドとの国際連携を深めていくことは重要ですが、わが日本が参加することによって会議が加速し、ついに大筋合意までこぎつけたTPPによって自由貿易が促進されて国富が増していくこと、この多国間経済連携を通じて、アメリカを中心とする「対共産中国連盟」が機能することを願っています。
オーストラリアへの潜水艦売り込みに目をつけた米国
「そうりゅう」を米国が推す本当の理由とは?
北村 淳 2016.3.3(木)http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/46214
そうりゅう型潜水艦(写真:防衛省)
アメリカ軍関係者たちとの間で、近ごろ“解禁”になった日本の武器輸出が話題になった。その際、日本の状況に通じている海兵隊将校が“素朴”な疑問を口にした。
「安倍政権が武器輸出を解禁したとはいっても、たとえば海兵隊が使っているような装甲戦闘車や戦車などを海外に売り込もうとすると、いまだに日本のメディアや多くの世論が拒絶反応を示すと聞いている。
しかし、日本政府主導のオーストラリアに対する潜水艦の売り込みに関しては、ドイツやフランスとの競争に打ち勝って日本の売り込みが成功してほしいと言っている。
装甲戦闘車程度の“チャチな”武器に目くじらを立てて、新鋭潜水艦という“強力な殺人マシン”には無頓着なのは、なぜなのだろうか?」
たしかに、戦車や装甲戦闘車からは火砲が突き出しているから誰の目にも“殺人マシン”に映り、何をするのか分からない潜水艦は「どんどん輸出しろ」というのでは、まさに平和ボケここに極まれるということになるかもしれない。
そして、日本政府やメディアが積極的になっているオーストラリアとの潜水艦共同開発も、その裏ではアメリカ軍需メーカーの思惑が動き始めていることを忘れてはならない。
かつての脅威は日本軍、現在は人民解放軍
人工島の建設をはじめとする中国による南シナ海への露骨な侵攻戦略の進展に大きな危機感を抱いているオーストラリアは、防衛力の強化に邁進している。
第2次世界大戦中、当時オーストラリアの宗主国であったイギリスの軍事拠点であるシンガポールが日本軍の手に落ちた。そして、開戦からしばらくの期間とはいえ、日本海軍が南シナ海、西太平洋それにインド洋を軍事的にコントロールすることになった。そのため、オーストラリアはシンガポール、インドそれにアフリカ方面からのイギリスとのシーレーンを断たれてしまうことになった。
また、もし日本海軍の作戦が功を奏した場合には、アメリカからのシーレーンをも強力な日本海軍によって遮断されかねなかった。このように、オーストラリアは常に孤立化してしまう恐怖にさいなまされていた。
今回は日本軍ではなく中国人民解放軍により、オーストラリアのシーレーンが脅かされ始めたのだ。
南シナ海は中国による軍事的優勢が決定的となりつつあるが、南シナ海自体にオーストラリアの死命を制するようなシーレーンが横たわっているわけではない。しかし、南沙諸島に人民解放軍が前進拠点を確保することにより、フィリピンやインドネシアの島嶼海域を含んだ西太平洋や東部インド洋にかけての広大な海域で、中国海洋戦力が優勢的立場を確保する可能性が出てきた。
南沙諸島の人工島を本拠地にした中国軍機の攻撃圏
すなわち、オーストラリアの周辺海域が中国によってコントロールされかねないという、かつてのような恐怖心が再浮上してきているのが、オーストラリアの国防状況ということができる。
島国の国防の大原則とは
軍事理論的に考えると、国土面積はケタ違いであるが、オーストラリアもイギリスや日本と同じ島国である。陸上国境を接するカナダとメキシコとの軍事衝突の可能性が99.9%は考えらえないアメリカも、このような意味合いでは島国ということができる。
古今東西の戦例や外交史の経験からは、これらの“軍事的な島国”の理想とすべき国防の大原則は、「外敵は海洋上で撃退して、国土には敵侵攻軍を一歩たりとも上陸させない」ことである。現在に至るまで、この原則発祥のイギリスはもちろんのこと、アメリカもこの大原則に忠実であろうとしている。
現在アメリカは精強な海兵隊(常備兵力およそ18万)と巨大な陸軍(兵力およそ48万)という陸上戦力を擁しているが、それらの地上軍はアメリカ領内に攻め込んだ敵侵攻軍との防衛戦を前提としているわけではない。いずれも、海外に送り出されて外国の領域で戦闘することが前提となっており、その原則に従った訓練が実施されている。
世界最大の海軍力と航空戦力によって、敵がアメリカの領域に接近する以前に殲滅してしまうのがアメリカ国防の大原則である。
同様にイギリスも、狭小なグレートブリテン島内での“本土決戦”など想定していない。イギリス陸軍(常備兵力およそ9万)や王立海兵隊(常備兵力およそ8000)といった地上戦力は、NATO軍や多国籍軍の一員として中東などの海外での戦闘が前提となって編成されている。そして、イギリスの防衛とは、伝統的に王立海軍や王立空軍によりイギリス本土に敵が上陸してくる以前に海洋上で撃退することを意味しているのだ。
巨大な国土を要するとはいえ、軍事的には島国であるオーストラリアも、「外敵は海洋上で撃退して、国土には敵侵攻軍を一歩たりとも上陸させない」というイギリスの伝統的国防方針を受け継いでいる。そのため、西太平洋やインド洋に支配力を拡大しつつある中国海洋戦力から、少なくともオーストラリアの周辺海域での軍事的優勢を奪われないように、海洋戦力の強化に力を注ぎ始めているのである。
なぜ潜水艦が必要なのか?
現在のオーストラリア海軍は、人民解放軍海軍や海上自衛隊に比べると取るに足りない程度の弱小海軍と言うことができる。オーストラリア海軍将兵の数はおよそ1万5000名、保有艦艇数はおよそ65隻、保有航空機数はおよそ50機である。
そして、主力水上戦闘艦は、8隻のアンザック級ヘリコプター搭載フリゲート(3600トン)であり、潜水艦はコリンズ級攻撃潜水艦を6隻保有している。
(アンザック級フリゲートは、ドイツのMEKO-200型フリゲートを基本として、ドイツとオーストラリアが共同建造。最終選考段階ではドイツ、オランダ、イギリスが競合した。コリンズ級攻撃潜水艦はスウェーデンのコムックス社が設計しオーストラリアで建造。兵装などはアメリカ製やイギリス製のものが採用されている。)
オーストラリア国防当局は強襲揚陸艦など水上艦艇の建造にも軍事予算を投入しているが、なんといっても海洋戦力強化の目玉は潜水艦戦力の大増強である。
現在保有しているコリンズ級潜水艦は、1番艦が20年前に就役し最新の6番艦が就役したのも2003年である。就役年数でも古くなってきているだけではなく、この潜水艦の原型となっているスウェーデンのヴェステルイェトランド級潜水艦は1980年代初期に設計されたものであり、すでに旧式潜水艦となってしまったのだ。
コリンズ級潜水艦(写真:NavalTechnology)
そこで、オーストラリア国防当局は、莫大な予算を投入して12隻もの新型潜水艦を建造する方針を打ち出した。なぜ、水上戦闘艦艇に優先させて潜水艦戦力を大増強するのかというと、潜水艦こそ最強の海軍兵器であるとオースオラリア政府が判断したからに他ならない。
とりわけ、中国海洋戦力によってオーストラリア周辺の西太平洋やインド洋での軍事的優勢を奪われないようにするためには、人民解放軍が力を注いでいる対艦ミサイル戦力に対抗しなければならない。人民解放軍は駆逐艦やフリゲートといった水上艦艇からも、攻撃原潜からも、戦闘機やミサイル爆撃機からも、そして南沙諸島の人工島に展開される地上発射装置からも、多種多様の対艦ミサイルを発射することができる。そのため、いくらオーストラリア海軍が現在保有していない駆逐艦を含む強力な水上戦闘艦を増強しても、中国対艦ミサイルの脅威に打ち勝つことは至難の技である。
したがって、オーストラリア海軍としては、西太平洋やインド洋に潜水艦を展開させて中国海軍の行動を牽制し、オーストラリアのシーレーンの安全を確保しようと考えているのである。そのためには、コリンズ級潜水艦のような旧式艦では話にならず、長時間の隠密行動が可能な最新鋭で大型の潜水艦をできるだけ多数手にする必要があるのだ。
アメリカが「そうりゅう」を推す理由
オーストラリアには、このような目的に合致した潜水艦を作り出す技術がない。そこで、オーストラリア政府は海外の潜水艦メーカーとの共同開発計画を打ち出し、日本(三菱重工業、川崎重工業)の「そうりゅう」、フランス(DCNS:造船役務局、フランス政府が64%の株を保有する企業)の「ショートフィン・バラクーダ」、ドイツ(ティッセンクルップ・マリン・システムズ)の「タイプ216」が最終候補に残っている。
日本政府が主導している最新潜水艦技術売り込みに関して、日本の多くのメディアは「日本がフランスやドイツを退けて、共同開発契約を勝ち取ることができるかどうか」に関心を寄せて報道しているようである。また、アメリカが日本を後押し始めたために、「オーストラリアへの“潜水艦売り込み競争”で日本がますます有利になっている」といった競馬の予想のような取り上げ方をしている。
たしかに最近、アメリカのシンクタンクや政府高官から、「アメリカは第三国間の兵器取引には中立であるが」としつつも「アメリカ軍関係者は『そうりゅう』級潜水艦が極めて高性能であると評価している」との声が聞かれる。「もしオーストラリア海軍が日本と共同開発した新型潜水艦にアメリカ製の兵器や戦闘制御システムを導入することになれば、アメリカ~日本~オーストラリアの軍事提携が飛躍的に強化される」と「そうりゅう」を後押しするような発言もし始めた。
しかし、政府高官やシンクタンク(アメリカの軍需産業から資金が出ている)から「そうりゅう」を後押しするような声が上がっているのは、米海軍関係者たちによると「当然のことながら、日本のためではなくアメリカの軍需産業のため」である。
オーストラリアがフランスやドイツと共同開発した場合、兵装や戦闘指揮システムなどは、おそらくはヨーロッパ勢が持ち込むことになってしまう。一方、「日本との共同開発となれば、兵装やコントロール装置の分野でアメリカが入り込める可能性が高くなる。というよりは、日本とオーストラリアが相手ならば間違いなく入り込める。したがって、アメリカの軍需メーカーに取ってもビックビジネスとなるのだ」
それだけではない。最新の通常動力潜水艦は原子力潜水艦と違った役割を果たす。だが、現在アメリカは原子力潜水艦を建造することはできても通常動力潜水艦を建造することはできない。それだけに、是が非でもアメリカ海軍も手に入れたいと願っている。そこで、日本とオーストラリアによる通常動力潜水艦の共同開発を突破口として、日本の通常動力潜水艦建造技術を手に入れるチャンスに大きな期待をかけているのである。
【豪次期潜水艦】豪州と最高機密のステルス技術共有へ
日本の「そうりゅう型」選定で日独仏受注競争で日本が保証 豪紙報道
2016.2.12 08:25更新 http://www.sankei.com/world/news/160212/wor1602120010-n1.html
日本、ドイツ、フランスの3カ国が受注を競うオーストラリアの次期潜水艦導入計画で、日本の「そうりゅう型」が受注した場合、そうりゅう型に用いられているステルス技術を豪州側と共有することを日本側が保証したと、8日付の豪紙オーストラリアン(電子版)が伝えた。
隠密行動が重視される潜水艦で、ステルス技術は最高機密のひとつ。中国海軍の海洋進出が進む中、日本政府は機密情報の共有を通じ、豪州を海洋安全保障のパートナーとする姿勢を強調したものとみられる。
同紙によると、日本は潜水艦の製造技術について、これまで米国とのみ機密情報を共有してきたが、豪次期潜水艦を受注した場合、豪政府とも共有することを保証したという。若宮健嗣防衛副大臣が同紙に対し明らかにした。
また日本は、豪州向けに製造するそうりゅう型で、寝台やトイレといった艦内を豪海軍が使い慣れた仕様に作り替えることも可能だとしている。寝台をオーストラリア人の平均的な体形に合わせて大型化するなどの居住空間の仕様変更や、トイレを男女別に設置したり、ウォシュレット機能を付けることも豪海軍の希望次第でできるとしている。
さらに、船体を通常より6~8メートル延伸し、より大型の蓄電池を積載できるようにしたタイプを、豪州に提供することも提案しているという。
同紙によると、そうりゅう型は、搭載する蓄電池を従来の鉛蓄電池に代え、より高機能で軽量なリチウムイオン蓄電池への移行を進めている。通常動力型の潜水艦では、蓄電池の性能が潜行航続距離などを左右する。日本の防衛関係者は同紙に、「ライフル銃の銃弾を蓄電池に撃ち込むなどのリチウムイオン蓄電池の安全性試験を実施している」と説明している。
日本側による機密情報の共有について、同紙は「この決定は、豪州を極めて重要なパートナーだとする日本の認識に基づいている」との若宮副大臣の言葉を引用している。
豪州は、2020年代半ば以降、老朽化が進むコリンズ級潜水艦と入れ替えるため、新型潜水艦を8~12隻建造する計画。建造やメンテナンスをなどを合わせ、総額500億豪ドル(約4・4兆円)相当の大型契約となるとみられる。日独仏は昨年、潜航能力やコスト、経済効果についての計画書を提出。豪政府は今年半ばにも共同開発相手を決定する方針だ。(塩原永久)
※何と我が国海上自衛隊は、最新の潜水艦の推進システムである「リチウムイオン蓄電池」のノウハウまで豪州に渡そうとしているのですね。これはすぐに渡すのはどうでしょう?まだ実践例のないリチウムイオン蓄電池ですが、機密漏えい的な観点からも大丈夫なんでしょうか?
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6314?page=2
《維新嵐》
アメリカが日米安全保障条約によるいわゆる「日米同盟」を基軸に、軍事的な協力体制だけでなく、アジア経済の市場取り込みをも狙って体制を拡大したTPPで海洋権益を奪おうとしてくる共産中国の勢いをそごうとしているのは間違いがないですね。
ただ同時に共産中国とアメリカは、現在の国連における安全保障常任理事国同士という国連に対する責任をはたすべき役割にいるわけですから、お互い率先して戦争をしかけるわけにもいかない。アフガン以外の紛争には関わらないとしているオバマの意向もあり、同盟国の権益防衛とも連携しての「戦わないで「「牽制し、抑止する」防衛スタイルになっているだけです。これが紛争レベルにまでなるとしたら、共産中国とのミリタリーバランスが中国優位になるときでしょうか?アメルカサイドの軍事力が大きいうちは、共産中国が直接的に攻撃することは、関係国においてもないかと思われます。
日本vs独仏
豪潜水艦受注競争
岡崎研究所 2016年03月16日(Wed) http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6314
豪紙The Australianのシェリダン外信部長が、日米豪を戦略的に結び付けるため、豪新潜水艦の建造は日本が受注することが望ましいと述べています。論説の要旨は以下の通りです。
修理中のHMASと呼ばれるオーストラリアの潜水艦(iStock)
中立装いつつ米国も願う日本の受注
豪州の現在のコリンズ級潜水艦の後継艦の建造には、独仏の企業と日本政府(注:官民連合)の三者が争っている。
米国は公式には入札で中立を保っているが、豪州が日本を選ぶことを強く願っている。日本が建造することになれば、日豪の防衛関係は強化され、米国はそれが地域の安全保障の安定要因になると考えている。日本は米国にとり独仏よりはるかに重要な同盟国で、豪州にとって日本は独仏よりはるかに重要である。
日本の若宮防衛副大臣は、本紙との独占インタビューで、日本は「そうりゅう」のステルス技術を豪州と共有すると述べた。他方日本が建造することになれば、コリンズ級潜水艦が使っているAN/BYG-1という戦闘システムを日本がいずれ使う可能性がある。この戦闘システムは世界の最先端であり、米国は豪州以外の同盟国に与えていない。豪州はステルス技術を日本から得ることになるが、日本も世界最先端の戦闘システムを使えるようになれば、日米豪が米国の戦闘システムを使うことになる。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6314?page=2
当初日本が建造することについて、豪州での雇用を確保すべきであるとして反対論があったが、日本が豪州で建造することにしたので、もはや反対の理由はない。
また「そうりゅう」が現存するのに対し、独仏はまったく新しい潜水艦を作ることになるので、日本の方が技術的、商業的リスクが少ない。
新型潜水艦建造での日豪協力は、天で作られた組み合わせとも言うべきものである。
出典:Greg Sheridan ‘Japan building Australian submarines is a match made in heaven’ (Australian, February 11, 2016)
http://www.theaustralian.com.au/opinion/columnists/greg-sheridan/japan-building-australian-submarines-is-a-match-made-in-heaven/news-story/a1b649543dcefc8c839157f75eaac228
http://www.theaustralian.com.au/opinion/columnists/greg-sheridan/japan-building-australian-submarines-is-a-match-made-in-heaven/news-story/a1b649543dcefc8c839157f75eaac228
***
経済的メリットよりも重要な戦略的意義
豪次期潜水艦建造計画の受注をめぐり、日本の官民連合、独仏の企業の三者がしのぎを削っています。総額500億豪ドル(4兆円強)の超大型契約であり、経済的メリットは大きいです。
しかし、より重要なのは戦略的意義で、日本が受注すれば、日豪の戦略的関係が強化され、ともに米国の同盟国なので、日米豪の戦略的関係が強化されることになります。これは日本にとって望ましいことであるのみならず、豪州も論説から見る限り望ましいと考えているようで、心強いです。論説によれば、米国も日本が受注することを期待しているとのことです。
ただ、独仏企業の働きかけも軽視できません。独仏2社は国際的兵器取引の経験が十分あり、この点日本は不利になります。また、フランスは、豪州が必要とする潜水艦を提供できるのは「完全な潜水艦大国」であるフランスだけだと言っています。フランスが原子力潜水艦を持ち、かつ海外での建造実績があることを強調しているのでしょう。
豪政府は、本年半ばまでに共同開発相手を選定する方針とみられますが、選定にあたっては、技術的側面だけではなく、戦略的考慮もすることを期待したいものです。
《維新嵐》 潜水艦のステルス技術を豪州に提供する代わりに戦闘システムを導入できるということで、一方的に我が国側が技術をだすわけでもないようで安心しました。武器ビジネスという側面は長い目でみた時の要素であり、中長期的には共産中国に対する海洋戦略パートナーとしての連携を深めるという意味の方が強いようです。
【ついに海上自衛隊の潜水艦が海外へ戦力投射される!】
海自潜水艦がフィリピンへ・・・中国牽制が狙いか?
日本の潜水艦の建造技術と乗組員の練度は世界のトップクラスだ。
2016.3.6 15:40更新 http://www.sankei.com/west/news/160306/wst1603060041-n1.html
海上自衛隊が平成28年4月、南シナ海に面するフィリピンのスービック湾に潜水艦を寄港させる方向で調整していることが平成28年3月6日、防衛省関係者への取材で分かった。練習航海の一環で行う計画だが、南シナ海の軍事拠点化を進めている中国を牽制する狙いがあるとみられる。
練習航海は初級幹部自衛官の技能習得や寄港先との友好親善が目的。平成13年度からは任務への影響などを考慮して潜水艦は使わず、護衛艦のみで行ってきた。
今回の航海には練習用潜水艦1隻を使用し、護衛艦2隻とともに3月後半、日本を出港。台湾とフィリピン間のバシー海峡を通って4月に寄港する予定という。その後、護衛艦は南シナ海を通ってベトナムのカムラン湾に初寄港する方針。
中谷元・防衛相(衆院高知1区)は南シナ海で中国と領有権を争うフィリピン、ベトナムなどへの支援を続けていく考えを示しており、政府は警戒監視活動のために海自のTC90練習機をフィリピンに貸与することも検討している。
日本の潜水艦が15年ぶりフィリピン寄港、中国けん制に
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e6%bd%9c%e6%b0%b4%e8%89%a6%e3%81%8c15%e5%b9%b4%e3%81%b6%e3%82%8a%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%aa%e3%83%94%e3%83%b3%e5%af%84%e6%b8%af%e3%80%81%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%81%91%e3%82%93%e5%88%b6%e3%81%ab/ar-BBqtaUx?ocid=spartandhp
[東京15日ロイター]海上自衛隊は平成28年3月15日、フィリピンへ15年ぶりに潜水艦を派遣すると正式に発表した。艦艇の寄港は受け入れ国と親密な関係にあることを示すことになり、南シナ海でフィリピンと領有権を争う中国へのけん制につながる。
派遣は外洋訓練航海の一環で、潜水艦は練習用を使う。3月19日に護衛艦2隻とともに日本を出港、対潜水艦戦の訓練などをしながらフィリピンのスービック湾へ向かう。2隻の護衛艦はその後、ベトナムのカムラン湾にも寄港する。同湾は、ベトナムが中国と領有権を争う海域に近い。
武居智久・海上幕僚長は15日の会見で、「地域の海洋安全保障の向上のため、(他国海軍との)関係の強化が必要と認識している。ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール、インドネシアなど、総合的にこれらの国々との関係強化を進める必要がある」と語った。
日本の潜水艦が15年ぶりフィリピン寄港、中国けん制に
http://www.msn.com/ja-jp/news/national/%e6%97%a5%e6%9c%ac%e3%81%ae%e6%bd%9c%e6%b0%b4%e8%89%a6%e3%81%8c15%e5%b9%b4%e3%81%b6%e3%82%8a%e3%83%95%e3%82%a3%e3%83%aa%e3%83%94%e3%83%b3%e5%af%84%e6%b8%af%e3%80%81%e4%b8%ad%e5%9b%bd%e3%81%91%e3%82%93%e5%88%b6%e3%81%ab/ar-BBqtaUx?ocid=spartandhp
[東京15日ロイター]海上自衛隊は平成28年3月15日、フィリピンへ15年ぶりに潜水艦を派遣すると正式に発表した。艦艇の寄港は受け入れ国と親密な関係にあることを示すことになり、南シナ海でフィリピンと領有権を争う中国へのけん制につながる。派遣は外洋訓練航海の一環で、潜水艦は練習用を使う。3月19日に護衛艦2隻とともに日本を出港、対潜水艦戦の訓練などをしながらフィリピンのスービック湾へ向かう。2隻の護衛艦はその後、ベトナムのカムラン湾にも寄港する。同湾は、ベトナムが中国と領有権を争う海域に近い。
武居智久・海上幕僚長は15日の会見で、「地域の海洋安全保障の向上のため、(他国海軍との)関係の強化が必要と認識している。ベトナム、マレーシア、フィリピン、シンガポール、インドネシアなど、総合的にこれらの国々との関係強化を進める必要がある」と語った。
海上自衛隊は毎年この時期に外洋訓練航海を実施。昨年はインドネシアとベトナムに護衛艦を寄港させた。潜水艦の派遣は2001年を最後に取りやめていた。(久保信博)
《維新嵐》 豪州への我が国が誇るそうりゅう型潜水艦供与、共同開発については、共産中国と経済的つながりの深い豪州政府からの機密漏えいの心配はどうしてもありますが、アメリカもまた我が国の潜水艦技術導入を狙って、豪州政府に圧力をかけてまで共同開発させようとしていることですから、アメリカ絡みで機密情報の漏洩は抑えられるかと期待しています。
それ以上に我が国の優れた通常動力型の攻撃型潜水艦が豪州に配備されることで、西太平洋や南シナ海へ豪州海軍が抑止となるような海上哨戒、攻撃ができるドクトリンが開発されてくることに大きな意義がありますね。そこに我が国のノウハウが反映されていくことが重要です。
今や日本が軍事的な大きな脅威になって周辺国に悪い影響を及ぼす、という概念は過去のリベラル社会主義勢力のクサいセリフであって、集団的自衛権の行使を前提としながら周辺国、同盟国と連携し、共通の海上権益を抑止、防衛していくという発想の方が、国際秩序、アジアの平和秩序の安定に貢献できると考えていいでしょう。そういう意味では、このフィリピンへの潜水艦の派遣は、練習用の潜水艦という点が重要で、潜水艦そのものよりも潜水艦を扱う人材をまず養成していくという点は、安保政策上順序としては間違ってはいないといえます。
0 件のコメント:
コメントを投稿