2016年3月22日火曜日

【北朝鮮特殊工作員問題】拉致被害者奪還、問題の完全解決にむかってあきらめるな!

ドイツの事例を参考に元自衛官らが訴える「奪還シナリオ」の必要性
2016.3.12 13:00更新 http://www.sankei.com/premium/news/160312/prm1603120031-n1.html


北朝鮮による拉致問題の進展がない中、自衛隊を活用した拉致被害者救出実現を目指す動きが始まっている。自衛隊はこれまでイラクとアルジェリアで邦人輸送をした経験はあるものの、昨年、成立した安全保障関連法の審議でも自衛隊による拉致被害者救出が議論されることはほとんどなく、現状では自衛隊を邦人救出に活用することへのハードルは高い。「なぜ被害者を助けるのに自衛隊を使えないのか」。自衛隊OBらは“有事”に備えた準備の必要性を指摘する。

アルバニアの動乱から邦人を救ったドイツ

 「自分の国民をほかの国の軍隊に救出してもらうこともあるし、自分の国の軍隊でほかの国民を救出することもある。これが国際的な常識です」。自衛隊OBや予備自衛官らで作る「予備役ブルーリボンの会」(荒木和博代表)が3月5日に東京都内で開いたシンポジウムで、そう指摘する意見が上がった。
 指摘したのは、予備役ブルーリボンの会幹事の荒谷卓氏。陸上自衛隊唯一の特殊部隊といわれる特殊作戦群の初代群長を務めた経験を持つ自衛隊OBだ。
 シンポジウムで荒谷氏は、世界各国による在外国民救出の事例を説明。その中でも、1997年に東ヨーロッパのアルバニア共和国で発生した動乱での、ドイツの活躍を紹介した。
 アルバニアでは国民の間で流行していたネズミ講が破綻。財産を失った国民が暴徒化するという事態に発展。このときドイツはアルバニア在住の自国民保護のため、国防軍を派遣。ドイツ人だけでなく、日本を含む他国民も救出した。


   このときのドイツの行動に関し、荒谷氏は「自国民も救出したが、非常に多くの外国人を救出した。これで国際社会もドイツが軍事的にも主体的に行動するということを是認した」と説明。自国民保護をきっかけに、ドイツが国際政治の中で重要なプレーヤーになっていったと強調した。
 これに対し、日本の自衛隊はこれまでイラクとアルジェリアで邦人輸送を実施したが、「両方とも非常に安全な状況の輸送だった」と荒谷氏はいう。このため、「自衛隊を自国民保護という目的で、世界中の国々の人をどんどん救出していく。そのオペレーションの実績、経験を積んでいくことによって、北朝鮮で救出する機会がきたときに恐らく自信をもって作戦行動ができるようになると思う」と北朝鮮有事に備えた準備の必要性を語った。

北にいうこときかせるには「力しかない」

 続いて登壇した予備役ブルーリボンの会代表で、拉致問題を調べている「特定失踪者問題調査会」代表の荒木和博氏は、韓国人拉致被害者救出や小泉純一郎首相の訪朝による拉致被害者5人の帰国などを例に、日本がどう北朝鮮に対峙していくべきかを述べた。
 北朝鮮が日本人拉致を初めて認め、その後の拉致被害者5人の帰国につながった2002年の日朝首脳会談が実現した背景には、米による圧力強化があったことが知られている。同年1月の一般教書演説でブッシュ米大統領は「悪の枢軸」と北朝鮮を名指しして批判、北朝鮮が日本に接近し、首脳会談へとつながった。
 荒木氏は一般教書演説を受け、「これで爆弾を落とされると本気で北朝鮮の中は思った」と説明。当時は中国との関係も悪化したため、北朝鮮には日本に近づく選択肢しかなかったと分析した。


  こうした経緯から、今後北朝鮮との間で被害者帰国に向けた交渉を実現するため、荒木氏は「北朝鮮にいうことをきかせるには、力でやるしか方法はない。北朝鮮の中で金正恩が『このままいくと爆弾を落とされる』『日本がキレたら何をするかわからないと』いうふうに思えば、交渉に乗ってくる可能性はある」と話した。

実現しなかった拉致被害者救出作戦

 シンポジウムでは、民間による拉致被害者救出が過去に検討されたことがあったことも明かされた。
 昭和53年8月に北朝鮮に連れ去られた増元るみ子さん(62)=拉致当時(24)=の弟、照明さん(60)は平成14年終わりごろ、るみ子さんと、るみ子さんと一緒に拉致された市川修一さん(61)=拉致当時(23)=救出作戦の実施を提案されたという。
 照明さんによると、作戦を提案したのは、元北朝鮮工作員の安明進(アンミョンジン)氏。「現在でも増元るみ子さんと市川修一さんの所在地がある程度わかる。連れ出せるはずだという相談があった」という。
 しかし、るみ子さんと市川さんの2人を同時に救出するのは困難だという見通しを伝えられ、「どちらか一人残されたほうはどうなるのだろうという危惧があったのでプロジェクトを断らざるをえなかった」と振り返った。
 荒木氏も15、16年前に、民間軍事セキュリティー会社の関係者から、特定の被害者奪還を提案されたことがあったと説明。「そのときはそこまで考えがいたっていなかったのと、それ以上に一人だけ取り返すということについてどうしても抵抗があって、なんとなく立ち消えになった」というが、「どこかで(救出作戦を)決断しなければいけない時期はくるという可能性はある」と話した。



天災でも準備しないといけない時代だが…

 シンポジウムの最後では、報告者らが意見をそれぞれ訴えた。荒谷氏は「天災でさえも今はちゃんと準備しないといけない時代。政治的な災害はもっと主体的にかかわれるはずだ」とし、「拉致問題に対する根本姿勢を一度見直して、本当に国際社会で責任ある国家であればどうするだろうという視点から、立ち向かうべきだろうと考えている」と話した。
 自らも予備自衛官である荒木氏は「この国が蹂躙されて国民が連れ去られ、向こうから取り返せない。その状態を自衛官として予備であろうが現役であろうが恥ずかしいと思わないか。悔しいと思わないか」と訴え、膠着した事態を動かすためには「怒りが必要だ」と強調。「こんなことやられて、われわれは今何もできていないのだという怒りをしっかりとかみしめて、先祖にも、生まれてくる次の世代にも申し訳ないとしっかり感じていく必要があると思っている」と呼びかけた。




《管理人より》 北朝鮮の「侵略行為」を日本人は直視せよ!

 拉致被害者の家族会のみなさんの高齢化が心配ですが、拉致された方々も「高齢化」してきています。あらゆる手段、チャンネルを使って金正恩将軍さまを失脚させて親日的な政権を樹立、拉致された邦人のみなさんを救出できるよう政府に働きかけていきましょう。
 思えば平成16年に5人の拉致被害者とその家族を取り返せたときは、手段としては軍事的な行使でなく、外交的な手段による快挙でした。成功した勝因は、北朝鮮の経済的な困窮をうまく活用できたことにあります。また何よりも日本人拉致を北朝鮮の仕業であることを認めさせたこと、国家主導者からの「謝罪」をひきだした、という快挙も達成できました。この非道な侵略戦争の勝利は我が国にあります。毅然とこの問題に対処して、拉致の完全解決をめざしましょう。


もう一つの北朝鮮問題
潜伏し、有事に暗躍を狙う北朝鮮特殊工作員


“工作員妄想”と批判された三浦瑠麗氏「大阪やばい」発言の情報源
文春オンライン 大山くまお

 
© 文春オンライン 国際政治学者三浦瑠麗氏 ©文藝春秋

「テロリスト分子がいるわけですよ。それがソウルでも、東京でも、もちろん大阪でも。今ちょっと大阪やばいって言われていて」
『ワイドナショー』 211日 
 今週の珍言、暴言、問題発言を振り返る。平昌冬季五輪が開幕し、あらためて韓国、北朝鮮との関係がクローズアップされている中、国際政治学者の三浦瑠麗氏がテレビ番組『ワイドナショー』に出演し、「スリーパーセル」と呼ばれる北朝鮮の暗殺部隊が大阪に潜伏していると発言した。
 番組での三浦氏の発言の概要は次のとおり。
「実際に戦争が始まったら、テロリストが仮に金正恩さんが殺されても、スリーパーセルと言われて、もう指導者が死んだっていうのがわかったら、もう一切外部との連絡を断って都市で動き始める、スリーパーセルっていうのが活動すると言われているんですよ」「テロリスト分子がいるわけですよ。それがソウルでも、東京でも、もちろん大阪でも。今ちょっと大阪ヤバいって言われていて」

 三浦氏の発言に対しては「根拠を示すべき」という批判の声が起こったが、三浦氏は自らのブログで「政治家や官僚との勉強会や、非公表と前提とする有識者との会合から得ている情報もあるので、すべての情報源を明らかにすることはできません(原文ママ)」としつつ、根拠の一つとして英国「デイリー・メール」に掲載された北朝鮮に関する記事を示した(212日)。
 しかし、オンライン百科事典のウィキペディアは「事実確認に乏しく扇情的で、まったくの作り話」であることを理由に同紙からの引用を禁じると28日に発表したばかりだ(AFP BB NEWS 2017210日)。つまり、それほど信憑性に乏しいメディアということだ。著述家の古谷経衡氏は三浦氏の発言を「工作員妄想」と表現している(Yahoo!ニュース 213日)。
 在日コリアンが多く住む大阪を名指しにしたことから「在日コリアンへの差別・偏見を助長するのではないか」という批判も起こっている。これに関して三浦氏は、ハフィントンポストの取材に対して「私は番組中、在日コリアンがテロリストだなんて言っていません。逆にそういう見方を思いついてしまう人こそ差別主義者だと思います」と反論した(2月12日)。LINE上級執行役員の田端信太郎氏は「在日=北朝鮮の工作員なんて、一言も、三浦さんは言ってないでしょうが。それを連想ゲームで勝手につなげてるほうがよっぽど偏見であり、ヘイトだよ」と同様に三浦氏を擁護している(ツイッター 2月12日)。
 しかし、「在日特権を許さない市民の会(在特会)」の創設者であり、日本第一党の党首である桜井誠氏はかつて「半島有事の際には日本国内に潜伏した朝鮮人たちがテロを起こします。我々はだれがなんと言おうとも必ず『朝鮮人狩り』を行います」と宣言したことがある(CNN iREPORT 2013413日)。このようにテロリストへの疑念とヘイトは非常に結びつきやすい。
 批評家の東浩紀氏は「テレビの地上波でそんなこと不用意に言ったらヘイトの口実に使われるに決まってる」と断じ、「諸悪の根源はそもそも『なんでもかんでも韓国朝鮮人を難癖つけて叩こうとする腐った日本人』どもなんですよ」とツイートした(2月12日)。ごもっともである。

三浦瑠麗氏発言で注目「スリーパー・セル」脅威の実態 人数、潜伏場所、能力など一切不明


「スリーパー・セル」という言葉をご存じだろうか。国際政治学者の三浦瑠麗氏が、フジテレビ系「ワイドナショー」(11日放送)で、朝鮮半島有事に関連して、日本や韓国に潜入したテロリスト・工作員として紹介し、ネットで話題となっている。果たして、どれほど脅威なのか。軍事と情報の専門家に聞いた。

 「(戦争が始まると、テロリストが)一切外部と接触を断って都市部で動き始める」「ソウルでも、東京でも、もちろん大阪でも。今結構、『大阪がヤバい』と言われている。潜んでいます」

 三浦氏は番組で、こう語った。直後から、さまざまな議論がわき起こっているが、「スリーパー・セル」を、どう認識すべきなのか。
 自衛隊初の特殊部隊、海自特別警備隊で先任小隊長を務めた伊藤祐靖(すけやす)氏は「現在も『スリーパー』と呼ばれるような工作員が、日本に潜伏している可能性は高い。北朝鮮が日本人を拉致できたのは、日本国内に協力者がいたからだ。合理的に考えて、北朝鮮は彼らを今でも日本に残しているだろう。工作員の数や潜伏場所、能力などは不明だ。逆に、分かってしまえば、スリーパーとは言わない」と語った。

 情報の専門家はどうか。

朝鮮半島情勢に精通する元公安調査庁調査第2部長の菅沼光弘氏は「1960年代から70年代にかけて、北朝鮮のテロ組織が日本に存在していたことは確認している。日本での工作活動よりも、韓国に渡って工作・破壊活動や世論誘導を主たる目的としていた。韓国に潜入するには日本人を偽装する必要があり、そのために日本人拉致が行われた」と語った。

ただ、最近の動向については、「日本を攻撃する事態となれば、北朝鮮は(工作船などで)特殊部隊を日本に送り込むだろう。(日本全土を射程に入れた)ミサイルも多数保有している」と語った。ともかく、平昌(ピョンチャン)五輪・パラリンピック閉幕後、朝鮮半島の緊張が高まることだけは確実だろう。

動画



〈管理人より〉三浦氏のコメントや意見については、刮目されるものが少なくないのですが、このコメントについては、メディアが決してとりあげない点をあえて指摘していただいた、ということで、社会、国民への警鐘といえるものでしょう。日本人拉致は実際2000年代まで続いていたわけですし、日本人拉致は北朝鮮の工作員だけではなく国内に協力者が存在して、連携プレーにより実行されたことは明らかです。ということは公称2000人といわれる国内に潜伏、浸透する北朝鮮の特殊工作員が、金体制の危機に関して何らかの行動をおこすことは十分あり得ることですし、現時点でも本国からの命令があれば即時行動を実行できるものと考えます。
特定秘密保護法の改正や、巷間よくいわれるようにスパイ防止法を施行することにより、国内に浸透する工作員やエージェントの取り締まりを強化していくべきです。

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