【緊迫・南シナ海】
米イージス駆逐艦「12カイリ内」3時間航行
中国は「追い払った」と主張、食い違い
2016.1.30 23:23更新 http://www.sankei.com/world/news/160130/wor1601300067-n1.html
【北京=川越一】米国のイージス駆逐艦が2016年1月30日、南シナ海のパラセル(中国名・西沙)諸島にあるトリトン(中国名・中建)島から12カイリ(約22キロ)内を事前通告なしで航行した。同島を実効支配する中国を牽制(けんせい)するのが狙いとみられ、中国側は「中国の関係法規を尊重、順守せよ」と強く反発している。
米国防総省によると、今回派遣されたのは、米海軍横須賀基地所属のイージス駆逐艦カーティス・ウィルバー。行き過ぎた海洋権益の主張に異議を唱える「航行の自由作戦」の一環として実施された。領有権を主張する中国、ベトナム、台湾のいずれにも事前通告はしなかった。
南シナ海で同作戦の実施が確認されたのは、昨年10月、スプラトリー(中国名・南沙)諸島にある人工島付近にイージス駆逐艦ラッセンを派遣して以来。米国は艦船派遣を3カ月に2回以上の頻度で続ける方針を示していた。
米国防総省当局者は米CNNに対し、今回の派遣について「海洋権益の過度の主張に対する挑戦だ」と説明した。
これに対し、中国国防省の楊宇軍報道官は30日、談話を発表し、「米側の深刻な違法行為は、この海域の平和と安定を破壊した。断固たる反対を示す」と強く反発した。
中国外務省の華春瑩報道官も「米国に対し、中国の関係法規を尊重、順守し、両国の相互信頼と地域の平和と安定に役立つことを多く行うよう促す」などとする談話を発表した。
米駆逐艦は約3時間、12カイリ内を航行したとされる。楊報道官は「島嶼(とうしょ)部隊と海軍が米軍艦に警告を発し、追い払った」と主張しているが、米側は航行時、周辺海域に中国海軍の艦船はいなかったとしており、主張が食い違っている。
中国の海上民兵、米イージス艦を包囲
過去2回の「航行の自由」作戦中と米司令官明かす
中国に強い懸念伝達
2016.5.8 06:52更新 http://www.sankei.com/world/news/160507/wor1605070060-n1.html
米太平洋艦隊のスウィフト司令官は2016年5月6日、南シナ海で米軍が過去2回実施した「航行の自由」作戦で、派遣したイージス艦が「海上民兵」と呼ばれる武装した漁民が乗り込む船に囲まれたと明らかにした。ワシントンでの講演で語った。
海上民兵は最近、南シナ海で増加傾向にあり、中国政府が関与しているとの見方が出ている。
スウィフト氏は「中国海軍の高官と海上民兵について意見交換し、強い懸念を伝えた」と述べた。偶発的な衝突を防ぐため、米中両国の海軍同士の協議が必要だとの考えを示した。スウィフト氏によると、昨年10月に「航行の自由」作戦で派遣されたイージス駆逐艦ラッセンと、今年1月に派遣されたイージス駆逐艦カーティス・ウィルバーの周囲に海上民兵が乗った船が近寄ってきたという。
島嶼防衛・海上民兵への対応
《維新嵐》 どちらも「先制攻撃」はかけない、かけることがない戦争とでもいえるでしょうか?
「公海」の航行の自由を確保、主張するための作戦を遂行するためにイージス駆逐艦を単独航行させるアメリカの動きを、国際法ではなく「国内法」を適用して違法化し、追い払おうとする共産中国政府の対応があります。
海上民兵を動員してアメリカのイージス駆逐艦の動きを牽制するあたりは、戦闘の本気度が低いことを示しています。まさに海の「法律戦」の様相を呈しているといっていいでしょうね。
どう決着がつくのか現時点では予想が難しいのですが、実戦闘では「膠着状態」になっていますから、どちらかの兵装が相対的に弱体化し、ミリタリーバランスが壊れた時にどちらかのミサイルによる奇襲攻撃があるのかもしれません。
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