【陸海空自衛隊の幹部自衛官を育成する防衛大学校】
個と全体がみられる人材の教育、人材を生み出す教育環境が重要!
防衛大学校とは何か?
1952年保安庁付属機関として神奈川県横須賀市久里浜に保安大学校が設置される。
1954年防衛大学校に改名
1955年横須賀市小原台に移転する。文部科学省が定める大学設置基準に準拠する。
教養教育、外国語、人文・社会科学、理工学の専門教育を実施する。防衛に関する学際的な研究、教育を行う。その目的は将来の陸海空の自衛隊の幹部自衛官としての人材を育成することにある。
動画でわかる防衛大学校
基本的な教育方針
「自主自律」~幹部自衛官として自分で考え、行動できる人物を育てる。
大隊で実施している綱引きや騎馬戦などの行事は、学生が自主的に計画し、実行しているプログラムであるという。学生がやりたいと思うことはなるべくやらせ、計画を実現することの大変さを実感させるという方針。安全面への考慮など指導教官からのアドバイスや修正は、必要最小限にとどめられる。失敗から学ぶことも重要である。
防衛大学校開校記念祭
強い組織を作るためのキーワード「組織作用」
「上司から部下への的確な指示・命令」と「部下から上司への質問・提案」が常に循環している上下関係があると強い組織へと成長するといわれる。組織作用の体系が整っていることがうまくまわる条件。
「学生綱領」~「廉恥」恥を知る清らかな心を持つ
「真勇」真の勇気を持つ
「礼節」礼儀と節度を重んじる
「学生綱領」は学生自身が主体となって定めたものである。3つの資質を併せ持ち「真の紳士、、淑女たれ。」と説かれる。「真の武人たれ。」が理念。こうした「学生綱領」実施のために4つの活動が重視される。
①
教育訓練
②
学生舎での団体生活
③
校友会での活動
以上人格形成のための教育
④
学生隊~大隊、中隊、小隊から成る。人の上にたつ者としての責任感、状況にあわせた的確な判断力を育む経験を積む。
動画でわかる!防衛大生の一日
教育を行う上で大切にしている言葉
「熱意」「信念」「誠実」「謙虚」の4つ。
熱意がなければ前へ進めない。信念がなければ行動がぶれる。誠実さがなければ人から信頼されず、つながりがもてない。謙虚さがなければ、人から素直に話を聞きそこから学べない。
防衛大学校の指導教官の特質
ある目標にむかって突き進んでいく「リーダータイプ」ばかりではなく、組織を維持するために人をサポートする「フォロワータイプ」の人も多い、といわれる。
学生が主体となって生活をすることが防衛大学校の目指すところ。指導教官はあくまで学生のサポートをし、アドバイスを行う立場にあると考えられる。
学生と接するときに心がけているのは、なるべくフランクに声をかけることだという。
自衛隊という組織としての厳しさは、しっかりと植え付けさせながら、休憩時間などでは、気軽に話しかけられる雰囲気を自ら作って学生の話を聞く。指導教官と学生のこうした関係性は、大手一流企業などの経営者やマネージャーたちが学ぼうとしている、部下との接し方と一緒である。
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