2016年6月4日土曜日

結果的に軍事分野から「国家」の安全を外国に売っている現代日本人

日本人の命脅かすミサイル開発に手を貸す…どこの国の大学、科学者か?
2016.6.1 12:30更新 http://www.sankei.com/column/news/160601/clm1606010003-n1.html

 北朝鮮が昨日試みた、弾道ミサイルの発射は失敗に終わった。新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」だったとすれば、今年(平成28年)4月以来4発打ち上げ、すべて失敗したことになる。

▼しかし、油断はできない。ムスダンの射程は4千キロに及び、日本全域のほか米グアムにも到達する。しかも移動式で、発射の位置や兆候を事前に察知するのが難しい。韓国軍によると、すでに約50基が配備されている。
▼そこで気になるのは、日本から核・ミサイル技術が、北朝鮮に流出している問題である。東京基督教大学の西岡力教授によると、在日朝鮮人の研究者が、北朝鮮と日本を自由に往来して、核ミサイル技術開発に貢献してきた。このなかには、京都大学・原子炉実験所の男性准教授も含まれている。
▼小紙は先月(平成285月)、日本政府が実施している北朝鮮渡航後の再入国禁止措置の対象に、この准教授が含まれている事実を明らかにした。もっとも、小紙以外の新聞はほとんど関心がないようだ。朝日新聞などの心配事は別の所にある。


▼東大をはじめとする日本の大学の多くは、戦後長らく、自国の安全保障に貢献する研究はまかりならぬ、といった風潮に支配されてきた。日本の科学者の代表機関である「日本学術会議」が、最近ようやく軍事研究を否定する声明の見直しを始めたばかりだ。それに反対する、一部の有識者の運動を後押しするのに忙しい。

 ▼毎日新聞によると、平成28529日京大で「『軍学共同』反対シンポジウム」が開かれた。「日本の学術が軍事化されていくかどうかの正念場」との声が上がったらしい。日本人の命を脅かすミサイルが、日本の技術で完成するかどうかの、正念場でもあるのだが。一体、どこの国の大学、どこの国の新聞なのか。

《維新嵐》 国防と軍事意識のあり方が根本から問い直されるべきであろう。「軍事=悪」ではなく、国益のために軍事分野の知識、技術、専門ノウハウがどう活用できるか、ということである。特定国家機関だけが問われるべきことでもない。国民全体の「国民としての意識」「国益とは何かという意識」を育てる教育に転換しなければ、この国は危ない。
中距離弾道ミサイルに対抗し、無力化するだけの「軍事ノウハウ」或いはシステムの構築が検討されるべきである。


【北朝鮮の海軍艦船に日本製レーダー】民生品の軍事転用を確認
2016.2.12 08:34更新 http://www.sankei.com/world/news/160212/wor1602120011-n1.html

 国連安全保障理事会の北朝鮮制裁委員会の専門家パネルがまとめた報告書の全容が平成28211日判明した。北朝鮮の海軍艦船3隻が日本製の民間用レーダーアンテナを搭載していることが確認されるなど、北朝鮮による日本の民生品の軍事転用が相次いでいると指摘した。
 パネルは漁業・船舶関連の電子機器が軍事転用される恐れがあるとして各国に注意喚起。日本政府は対北朝鮮輸出入を全面禁止しているが、網の目をかいくぐり日本製の精密機器が渡っている実態があらためて示された。平成28年1月の核実験を受け安保理で交渉中の新たな制裁決議でより厳しい内容が求められそうだ。
 報告書によると、パネルは、金正恩第1書記によるミサイル試験発射の視察を報じた平成27年2月の朝鮮労働党機関紙、労働新聞の写真で、朝鮮人民軍の艦船に日本の企業が開発したレーダーアンテナが搭載されているのを確認した。(ニューヨーク共同)


《維新嵐》 世界的な流れからすれば、先端技術の流れは軍需品から民生品へと転用されていくのがスタンダードである。およそ規格が同じとは思えない我が国の民間レーダーが北朝鮮海軍艦船のレーダーに使われているということは、我が国の民生品の技術レベルの高さを示しているとはいえるが、同時に「密輸」に対するセキュリティの甘さは免れないだろう。軍需品に対する本質的な理解も問題があろうかと思うが、邦人企業には、外国へ売買した自社製品が特定外国でどう使われていくのかという点について疑ってみる必要はある。まずはその点の意識の低さ、ビジネス優先で国益、国家意識がこういう分野でも未成熟なのではないか、という点を指摘したい。


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