2015年10月27日火曜日

戦略地政学的に見たわが国の防衛特性

財)DRC研究専門委員 吉田曉路

はじめに

冷戦後のわが国は、「日米安保を基調とする」、そして「軍事的脅威に直接対抗するよりも、自らが力の空白となって我が国周辺地域における不安定要因とならないために最小限の防衛力(これを基盤的防衛力と称した)を保持する」という奇妙な防衛力保持の論拠を展開してきた。ところが、米国における9・11同時多発テロの発生と北朝鮮によるミサイル発射事案に遭遇したことから、最近にわかに「トランスナショナルなテロ」とか「特定の国を想定したミサイル攻撃」への対処を主とした防衛体制への移行がなかば当然のように取り決められようとしている。
しかしながら、わが国を中心に北東アジアの安全保障環境を眺めたとき、時代に応じてクローズアップされるこうした特定事象のみに惑わされて防衛力の有り様を決定することは、国家防衛の基本から逸脱していくことになる。それは、時代によって変化することの少ない戦略地政学的観点からの考察が欠落していることに由来しているように思われる。

1.ランドパワーとシーパワー

わが国は、ユーラシア大陸の東端の海洋にあってサハリン、沿海州、朝鮮半島そして中国大陸と狭い海域を隔てて位置する弧状に展開する島嶼列島である。近接するロシア、朝鮮半島国家及び中国といった周辺諸国は、地政学的にいえばいずれも大陸国家(ランドパワー)であり、わが国のみが唯一の海洋国家(シーパワー)である。
ロシア、中国、朝鮮半島などの大陸国家は、大陸内部または半島に位置し、陸の国境線において他の大陸国と隣接し、また海洋を隔てて海洋国家(日本)と対峙している。したがって、これらの大陸国家は、隣国と利害が対立することが多く、その最大のものが国境線を挟んでの他の大陸国との領土紛争であり、このために常に臨戦態勢を強いられる。軍隊は、陸軍を重視せざるを得ず、国境線の長さに比例して多数の兵員を維持することになる。
複数以上の周辺国と敵対関係にある場合、戦略的には内線態勢であるため被包囲の状態に陥り、国家の緊要部が多方向から求心的に圧迫されることになる。また、国家の生命を維持する大動脈である経済ルート(軍事的には後方連絡線という)が遮断されやすい。こうしたことから、大陸国は、土地(領土)に執着し、他民族から身を守るために少しでも国境線を遠くに拡大しようとする本能を持っている。また、経済的には、生存に必要な資源、たとえば食糧、エネルギーなどを自給自足しようとする欲望が強くなる。言うなれば、あらゆるものを自国内に囲い込まねば安心できない性癖があるといえる。
他方、内線態勢にあることの利点は、外線に分散して存在する周辺国に対して力を結集して各個に対応することが可能なことである。すなわち、戦略的にいえば「各個撃破」の追求が有利となる。中国が好んで行う二国間外交は、この原則にかなった外交政策であり、古来多用されている「遠交近攻」(敵国の背後にある国と同盟して、敵国を挟撃できる態勢を作ること)あるいは「離間策」(敵対する同盟国から他の同盟国を離反させて弱体化すること)なども大陸国が得意とする対外戦略である。
これに反して日本などの島嶼から成る海洋国家は、四面環海、他国と国境線を接していないため大陸国家に比べれば領土の防衛には有利な立場にある。海洋国家の多くは、米国、英国、オーストラリア、オランダ、スペインなどのように海洋ルートを使用して他国との自由な交易、国際分業による相互依存を基調としての発展を希求する。国家は、合理的かつ自由民主主義的な体制を選択し、国民の権利は最大限に尊重される。国家の安全保障は、当該国の特性に応じた陸海空軍の保持と、他の海洋国との同盟関係の構築による達成を志向する。こうしたことから海洋国としては、領域の保全、自由民主主義の擁護及び世界の海洋の自由航行を確保することが基本的な国益となる。

2.わが国周辺諸国の特性と動向

(1)ロシア

ロシアは、東西6,000kmに跨る巨大な大陸国であり、中国など12ヵ国と国境を接している。したがって、東西両地域で事を構えること ―いわば二正面作戦― を伝統的に忌避する傾向が強く、独ソ不可侵条約あるいは日ソ中立条約の締結と一方的破棄などはロシア(ソ連)にとっては常套ともいえる国策遂行の手段である。
最大の隣国である中国とは、最近「中露善隣友好協力条約」を締結し、双方にとって長い国境線の安全を取り決めたが、国内外の脅威としては国際テロ、NATOの東方拡大、西側諸国のハイテク兵器の増大がロシアの安全保障の弱体化につながるとしている。また、数年前に、主要な国外からの脅威の筆頭に「領土返還要求」を挙げ、日本との北方領土問題への強硬姿勢を示唆している。ニコライ一世の「一度ロシアの国旗が掲げられた土地では、決してそれを降ろしてはならない」という言葉は、今後も生き続けるのである。
北方4島は、ソ連(ロシア)がヤルタ協定を自分に都合よく曲解し、また日ソ中立条約に明らかに違反した結果だが、このところ交渉は頓挫しており、将来とも返還される目途は皆無の状況である。ロシアにとってみれば、北方4島はオホーツク海の内海化、豊かな漁業資源の確保、太平洋への進出あるいは日本を軍事的に威嚇・恫喝するためのかけがえのない拠点なのである。極東ロシア軍は、大幅に削減されたとはいえ地上兵力約11万人、艦艇約280隻、作戦機約650機であり、海空軍は量的には自衛隊を凌駕し、近代化に余念がないといわれる。こうしたことから、2001年の外務省の世論調査では、「ロシアは脅威である、将来脅威になりうる」は合計61%であり、「脅威でない」21.9%を大きく上回ったのである。
現在のロシアは、シベリア開発を含み経済の再生と社会不安の解消に躍起だが、相変わらず兵器生産において米国と肩を並べる軍事大国であり、膨大な天然ガスを有するエネルギー大国として隠然たる勢力を誇示している。そして、シベリア開発では日本の資金と技術力を目論み、天然ガスのパイプラインの建設においては大慶ルートとナホトカルートを天秤にかけながら、エネルギー不足の中国と日本を手玉にとって巨利と政治的優位を獲得しようとしている。また、朝鮮半島への関与を強め、北朝鮮の核開発疑惑問題を巡っても積極的な役割を果たそうとする姿勢が顕著になってきている。
要するに、欧州正面が安定し、国内情勢が好転すれば、ロシアはいつでもアジア正面において軍事を含み外交的攻勢に打って出る基盤を確保しているのである。

(2)朝鮮半島

朝鮮半島は、東西及び南部が海洋に面し、かつ多くの良港を擁しているので、地理的には海洋国としての特性を持っている。だが、北部において巨大な大陸国である中国及びロシアと国境を接しているため、大陸からの圧力に対して「背水の陣」を敷かねばならず、地政学的には親中国あるいは親ロシアに成らざるを得ず、歴史的にもミニ大陸国として生存してきた。
最近、韓国の安全保障政策は、大きな曲がり角に来ている。それは、韓国国防部がいうところの「全方位国防態勢」を構築して「自主国防」を目標とした動きである。中国、日本、ロシアの周辺諸国は、韓国に対し絶対優位の軍事力を保持しながら、自国の実利と影響力を拡大するために軍事力の先端化を追求しており、韓国の安全保障にとって不安定要因になっているという認識を示したのである。いうなれば、朝鮮半島統一後の安全保障を視野に入れた大転換と見ることもできる。
これらの変化は、韓国における最近の世論調査に如実に示された。韓国総選挙で圧勝した与党ウリ党の当選者を対象とした調査で、最も重視すべき外交通商相手国として63%が中国を選び、日本はわずか2%であった。また、「韓国の安保に最も脅威となる国家はどこか」 との設問に対し、筆頭に米国39%という異常な反応を示した。最近の韓国の対日政策も反友好的である。竹島の実効支配、そして日本海を東海と呼称し、更に本年2月には反日法を制定して50年前に遡って日本への協力者を処罰するという。朝鮮半島有事を想定したわが国の周辺事態法に対してもマスコミの多くは、侵略的であるとあからさまに反対を唱えている。
盧武鉉政権が目指す「北東アジア時代構想」は、在韓米軍の移転ないしは撤退を既定事実とし、中国を核心として大量破壊兵器の拡散、島嶼の領有権、大陸棚・海底資源の開発、漁業水域の確定といった域内の紛争要因を解決しようとするものであり、これまでの米国という海洋国家依存から中国など大陸国家依存への転換を示唆している。そして、海・空軍の強化については、情報化・科学化されたハイテク核心戦力を重点的に育成し、情報力としては偵察衛星、無人偵察機など、海軍力はイージスを搭載する7,000t級駆逐艦(KDX―Ⅲ)、大型輸送艦、214型潜水艦など、空軍力はF-15K戦闘機、AWACSなど空中早期警戒管理システム、対空誘導弾などを特に重視するという。
朝鮮半島は、いずれ統一され新しい半島国家が誕生するが、蓋然性が高く、またわが国にとって望ましくない統一形態は、経済力が大幅にダウンした上に相当の軍事力を温存し、更にナショナリズムの高揚した反米抗日の政権の登場である。なぜならば、①経済力低下は過去の清算要求など莫大な経済支援を要求され、②有り余る軍事力による恫喝あるいは竹島の軍事占拠が恒久化し、③在日同国人によるスパイ、テロ活動の多発など安全保障上の懸念が増大するからである。

(3)中国

中国は、14ヵ国と国境を接し、地政学的にいえば完全に被包囲の態勢下にある。更に、中国の左翼に当たる朝鮮半島の近くに位置する世界有数の海洋国家日本、そして右翼に人口10億人を擁し、核保有の軍事大国インド、またアジアに軍事基地を有し10万人の兵力を展開する海洋大国米国などは、中国にとって神経過敏にならざるを得ない存在となる。
そこで、既述のようにロシアと条約を締結して北方を安定させ、ロシアと中央アジア4ヵ国を含めた上海協力機構を設立して西方を安堵し、朝鮮半島への肩入れ、台湾に対する領有権の主張、日本を拘束するための執拗な主権侵害などにより東北部に防壁を設け、パキスタン、スリランカ等への武器援助とミャンマーへの軍事基地設定によってインドを牽制して西南部を封鎖するなどは、中国の各個撃破戦略の一環なのである。
今日の中国経済は、GDPの3分の1を占める上海周辺の沿海地域が経済の中心地域だが、国家の経済基盤である緊要部位が海洋を隔てて無防備に晒されているといえる。この沿岸地域は、大部分の貿易を海洋ルートに依存し、逆に国内消費の製品を沿岸地域から陸ルートで西部の内陸地域へ輸送することになる。地政学的にいえば、全てのルートが東から西への逆流であり、周辺国からの妨害に対し極めて脆弱であり、国際関係が緊張した場合には杜絶する虞があることを意味する。このことは、中国にとってアキレス腱であり、経済の近代化を推進する中国の為政者にとって宿的な怯えになっている。緊要部の安全と経済ルートの安定的な確保は、中国のこれからの安全保障の中心的な課題に位置づけられる。
中国がこうした状況の打開策として、中国大陸から進出しやすいASEAN諸国を自家薬籠中のものとし、マラッカ海峡から黄海までの海域を制覇したいと考えても不思議ではない。中国のASEANに対する最近の経済活動は、自由貿易協定(FTA)の締結に見られるように中国が先手、先手を打って成果を拡大し、最近の瞠目すべき海空軍の近代化はその証左である。
他方、江沢民以降の中国政府は、国内の不満の捌け口と東北部での覇権獲得のために無体な日本バッシングと混乱作為に躍起になっている。教科書記述への一方的な容喙、南京虐殺事件のでっち上げ、靖国神社参拝への内政干渉、周辺事態法での台湾はずし、ミサイル防衛(MD)への反対表明、また、資源目当てでの領土問題のねつ造、日本領域内における度重なる侵犯行為、蛇頭などの密入国犯罪集団の野放し、民間人を教唆しての尖閣諸島の侵犯、日本の排他的経済水域(EEZ)での違法な海底資源調査活動、潜水艦による日本の海峡の通過事案など枚挙にいとまがないのである。
今後こうした行動がエスカレートしない保障は何処にもなく、北東アジアにおける地政学的リスクは、歴史的経緯、地理的要因、安全保障及び経済活動の全ての面から見て、中国のあり方に大きな影響を受けると思われる。

3.戦略地政学的に見たわが国の防衛特性

わが国の戦略地政学的特性は、わが国が北東アジアにおける唯一のシーパワーであること、そしてランドパワー国家に近接している上にこれらの国々の動向がわが国の安全保障にとって多くの懸念を含んでいることから次の諸点を指摘できる。

(1) 大陸国家であるロシア、中国及び朝鮮半島から被包囲の状態にある

これら3国は、前項で観察したように戦後50年間我が国に対して総じていえば非友好的であり、経済的援助を受け入れる一方で頑なに対日強硬姿勢を崩していない。また、大陸国の特徴である専制的な政治体制を維持し、領土領海の拡大と資源獲得の欲望が強く、軍事力の増強にも余念がない。
大陸国は、嘗ての独仏や独ソの関係のように隣の大陸国とは本来敵対関係にある。したがって、冷戦時代の後半期に中ソが対立したことは、わが国の安全保障にとって好もしい状況であった。だが、中ロが友好条約を結び、朝鮮半島が親中国親ロシアに傾きだしている現在の大陸の全般情勢は、わが国にとって3つの正面の何処からも主権が侵害される虞が高まってきた危険信号なのである。
更に、中国と朝鮮半島国家が反日アジア統合といった軍事同盟を締結するようなことがあれば、敵対関係は顕在化し、西日本の海洋と離島を含む領土の保全は焦眉の急になることを銘記する必要がある。

(2) 外周離島を含め広大な領域の存在

わが国には、総数7,000近い島嶼があり、このうち法律指定有人島数は327に上る。これらの島嶼の一般的な特性は、外周が海に囲まれ(環海性)、その面積は狭小であり、多くの島嶼は経済的、社会的条件において低位(後進性)にある。有人島には大小の港湾あるいは空港が存在するが本土から空間的時間的に離隔し、わが国領域の最先端に位置して国境線を形成する。また、北から宗谷海峡、津軽海峡、東西の対馬海峡及び大隅海峡という重要国際海峡が存在している。
我が国の領海(内水を含む)は約43万平方km、排他的経済水域(EEZ)を含めると約447万平方kmであり、陸地国土面積の12倍、領域の広さは世界で6番目となる。これら外海の島々は、韓国・中国・ロシアなど外国との接点であるが、本土から孤立した存在のため、安全保障上極めて脆弱である。特に、沖縄本島を除く日本の離島は、殆ど無防備であり、外部から脅威を受けやすい。
 
(3)  空間的防衛縦深に乏しい

わが国の本土(北海道、本州、四国及び九州)は、大陸からの侵攻に対して地域縦深が殆どない。その上、わが国の都市の多くは、良好な港湾に恵まれた海洋に近接した沿岸部に位置し、人口稠密、政治・経済・社会活動の中心であるが、何処からでも攻撃されやすく、防衛上極めて脆弱な状態にある。要するに、空間的な防衛余裕度(バッファ)がないという致命的欠陥を有している。
したがって、空間的には、広大なEEZの活用と海洋国家として鉄則である外周離島と海峡による防衛体制の確立、更に長距離精密ミサイル等による阻止・反撃態勢の保持が縦深性を確保する上での重要な鍵となる。また、時間的余裕を得るためには、偵察衛星を含む地球規模の情報収集体制、EEZにおける平時からの常続的な警戒監視、更に迅速な政治的決断が不可欠となる。

(4)紛争潜在要因としての領土、資源問題の存在

過去の戦争原因の60%以上は、領土、資源問題である。わが国は、北方4島、竹島、尖閣諸島という3つの領土問題を抱え、北方4島及び竹島は現に不法占拠されており、尖閣諸島は中国系民族による侵犯が繰り返されている。また海洋法に基づく漁業、海底資源問題も少なからず存在している。特に、日本の排他的経済水域(EEZ)内の天然ガスに替わるクリーンなエネルギーといわれるメタンハイドレートは、日本の天然ガス消費量の約100年分の埋蔵量があるといわれる。これらわが国の領土、資源には、ロシア、朝鮮半島国家、中国及び台湾という周辺国の全てが関係している。
これまで、わが国は、ロシアと韓国による領土の不法占拠に対して穏和な外交交渉を繰り返しているが、既成事実化しつつある現状を如何に打開しようとしているのだろうか。また、明らかに主権侵害であるEEZにおける度重なる中国調査船の資源探査活動に対してどのような実効性のある方策を考えているのだろうか。こうした主権侵害に対する無策の繰り返しは、必ず侵害行為をなし崩しにエスカレートさせてきたのが歴史の教訓なのである。

(5)  経済活動は海上ルートに依存

日本の輸出入総量は、約9億4,200万トン(2002年)、その99%以上が船舶輸送に依存している。この内、原油輸入量は1億3千万トンであり、中東産油国と日本の間を約90日かけて往来する20万トン級タンカーは、毎日300隻近くに上る。このホルムズ海峡からマラッカ海峡及び台湾海峡を経て日本に至る資源供給ルートは、沿岸国の政治的不安定による海峡封鎖、潜水艦による商船への攻撃、海賊の出没など多くの危険を抱えている。

(6)紛争危険地域(朝鮮半島及び台湾海峡)に近接

朝鮮半島あるいは台湾海峡で紛争事態が生起した場合、在日米軍が関与する公算は極めて高く、周辺事態法に基づく米軍への後方支援が直ちに要請される。後方地域支援(rear area support)は、国際的軍事常識でいえば明らかに兵站/後方支援(logistics)活動の一部であり、非戦闘地域に後方地域を設定すればたちまち後方地域が戦闘地域になる。したがって、相手国から米軍基地ばかりでなくわが国の主要なインフラシステムへの攻撃、離島への侵攻、テロ・ゲリラ攻撃などを受けるのは必定である。また、紛争が海上ルートの杜絶、民間航空機の飛行の不安全、大量難民(密入国者)の発生、在日同胞による騒擾などに波及することも視野に入れる必要がある。

おわりに

米国は、西は広大な太平洋、東はEUとして結束する欧州大陸の狭間で安定した地理的位置にあるため、21世紀における米国本土への脅威を「テロと弾道ミサイル(WMD搭載)」に特化した。だが、わが国の戦略地政学的位置は米国と大いに異なり、既述のように常にユーラシア大陸からの軍事、非軍事を問わない多種多様な脅威に晒されている。
また、国家安全保障のあり方として、「地球家族」、「人間の安全保障」、「開かれた国益―地球益」、「信頼醸成」、「北東アジア安全保障体制の構築」などという耳あたりの良い言葉が最近氾濫しているが、北東アジアに限っても相変わらず相互融和は進まず、将来ともその保障はどこにもない。国家は、戦略地政学的に自国が存在する環境を観察し、その視点から長期的かつ冷厳に国際関係の推移を見定めることを基本として安全保障政策を構築しなければならない所以である。



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【討論!】南シナ海波高し!アジア大転換の時[H27/11/21]
2015/11/21 に公開

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パネリスト:
 有本香(ジャーナリスト)
 川村純彦(川村研究所代表・岡崎研究所副理事長・元海将補)
 許世楷(元台北駐日経済文化代表処代表・津田塾大学名誉教授)
 西村幸祐(批評家・ジャーナリスト)
 野口東秀(拓殖大学客員教授・新外交フォーラム代表)
 福島香織(ジャーナリスト)
 宮崎正弘(作家・評論家)
司会:水島総







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