2015年5月7日木曜日

台湾国防軍は健在なり!

【台湾国防軍の防衛戦略】 ~「防衛固守、有効抑止」~


防衛予算は、馬英九政権では、GDP3

陸海軍総兵力 215.000人、徴兵制を採用。男子は予備役として登録のため、有事には165万人を兵力として投入可能。
 基本的な戦略として、台湾海峡にて海軍、空軍で人民解放軍の輸送船団を阻止する。

<海軍装備> 艦艇数330隻を保有。(フリゲート艦艇22隻~康定級6隻、成功級8隻など)
         主に人民解放軍の上陸部隊を迎撃。

<空軍装備> 作戦機480機保有。(F-16A/BF-5E、経国など) 近年対潜哨戒機P-3Cを導入する。

 台湾の独立と軍事力は、我が国の安全保障に欠かせない重要な存在となる。台湾が人民解放軍の手中におちたとなると我が国の南西諸島全体が、人民解放軍の脅威に直接さらされることになるからである。
 米台による台湾関係法により、アメリカより軍事支援がうけられる台湾ではあるが、共産中国と経済的に深い結びつきにあるアメリカがどこまで真剣味をもって、台湾を援助できるであろうか。
 理想的には、日本、台湾、韓国、ロシア、アメリカでもって北東アジアの平和秩序の構築がはかれるような形が望ましいと思われる。


台湾国防軍


【米、台の制服組トップが会談 対中抑止力構築を協議
2015.3.5 20:59更新 http://www.sankei.com/world/news/150305/wor1503050064-n1.html

 台湾の軍制服組トップ、厳徳発参謀総長が2月末からワシントンを訪問し、デンプシー米統合参謀本部議長や国防総省の高官らと相次いで会談していたことが分かった。5日付の自由時報の報道を受け、軍高官が産経新聞に事実関係を大筋で認めた。参謀総長の訪米は6年ぶりとなる。
 訪問は米側の招きに応じたもの。中台の軍事バランスが中国側に優位に傾くなか、会談で米側は台湾が中国軍に対する抑止力をどう構築するかに関心を示した。米側は一方で、米中の軍事交流について台湾側に理解を求めたという。
 厳氏は、アリゾナ州のルーク空軍基地やハワイの太平洋軍司令部も訪問する日程が組まれている。
 台湾は、米海軍主催の環太平洋合同演習(リムパック)への参加や通常動力型潜水艦の購入を求めており、今回の厳氏の訪米で議題に上ったとみられる。


【台湾軍全般の紹介
http://gunji-douga.fem.jp/douga-id-70.htmより)

 中華民国国軍は、中華民国の軍隊。徴兵制を採用しており下士官、兵は主に徴兵、将校は志願により構成されている。
 また戦時には海岸巡防署が国軍に編入される。
 正規軍で陸軍約20万人、海軍約45000(内海軍陸戦隊約15000)、空軍約55000人、憲兵隊約12000人、予備役で約165万人の兵力を擁している。主 力戦車926両以上、駆逐艦・フリゲート艦26隻、潜水艦4隻、作戦機約477機となっている。
1949年以降の中華人民共和国との軍事的対立を背景として、中華民国の軍事施設には最新鋭の兵器、軍用機、軍用船を装備する努力を続けており、2005年度 の国防関係予算は国家予算全体の約15%に相当する2,453億元(約7,400億円)となっている。 (wikipediaより)

【航空優勢の獲得にむかって】~台湾空軍の防衛戦略~


中華民国空軍

出典:『台湾海峡、波高し 素顔の台湾軍』松村劭著 文春ネスコ発行2003.12より

基本防衛戦略~主戦場は台湾海峡。台湾本島上空に敵機を侵入させない。大陸側の拠点金門島、馬祖島は大陸反攻、台湾本島澎湖島防衛のための橋頭堡である。

金門・馬祖列島の防衛戦~米・中華民国相互防衛援助条約締結までの背景

19548月の共産中国軍による攻撃。金門、馬祖、大朕七島を攻略しようとした。9月になって砲撃が激しくなる。

19551月共産中国軍は米軍が金門島には関心がないとみて、大朕島に限定して航空攻撃と艦艇からの砲撃を行う。アメリカ大統領アイゼンハワーが議会に第七艦隊による台湾軍支援の承認を要請。(大朕島からの台湾軍兵士25000人、民間人17000人の撤退支援)
蒋介石政権はここでアメリカが戦略の都合により台湾を支援しているだけだと知り、アメリカへの依存心を捨てて、3月に米・中華民国相互防衛援助条約を締結する。(軍事同盟ではない。アメリカは台湾の防衛には援助するが、台湾軍の大陸反攻には協力しない、というもの。)この条約で台湾の施政権は台湾本島と澎湖諸島のみになり、金門、馬祖島の領有権はあいまいになる。

19588月 共産中国が金門島に対して砲撃、火力攻撃により島への補給線を断ち、封鎖しようとする。(共産中国軍~陸軍18万、海軍262隻、空軍298機)地上から金門島を半円形に包囲、砲列561門によるじゅうたん砲撃を行う。(弾量2時間で57500発以上)共産中国軍は空軍の援護と砲撃支援の下で上陸作戦を試みる。台湾軍は小船舶で輸送を3ヶ月継続する。米第七艦隊が空輸と海輸を防護、金門島への補給線を確保する。
10月に効果がないことがわかり砲撃を中止。「火力攻撃のみでは、相手を降伏させることはできない。」という戦訓を残す。

19623月、「バトル・オブ・台湾」。共産中国の陸軍を台湾対岸に展開、再び上陸作戦を準備する。上陸のための空軍の爆撃を金門島に行う。この時に台湾空軍と共産中国空軍で金門島上空で航空戦が展開される。

1972年に共産中国政府が国連から中国大陸を代表する政権と認められると金門・馬祖島を攻撃しなくなる。(平和国家としての政治的アピールと火力攻撃が現実的効果がないことがわかったため)

【台湾陸軍・AH-64Eアパッチ30機の導入完了】
配信日:2014/10/22 22:10http://flyteam.jp/airline/republic-of-china-army/news/article/42065

20141019日、台湾の高雄に台湾陸軍(中華民国陸軍)が発注したAH-64Eアパッチの最終バッチが到着しました。これにより発注した30機全機が到着したことになります。Focus Taiwanが伝えています。到着したAH-64Eは、港で組み立てられ夕方には台南の陸軍航空特殊軍基地へ空輸されました。
 台湾陸軍のAH-64Eは、2014425日に住宅へ墜落する事故を起こしていますが、原因は悪天候と操縦ミスとされ訓練は正常に戻されています。
 台湾陸軍の導入したAH-64Eはアパッチシリーズの最新型で、運用しているのは今のところアメリカ陸軍と台湾陸軍だけです。



※決していいことだとは思いませんし、あってはならないことなんですが、民間住宅にヘリが墜落するのは、沖縄だけではないようですね。むしろ沖縄の場合は、米軍パイロットの技量で「墜落」するときも場所に気をつかっていることがあるように感じます。


【台湾空軍の離着陸訓練~F-16やミラージュ2000が高速道路に着陸】
(配信日:2014/09/16 12:30http://flyteam.jp/airline/republic-of-china-air-force/news/article/40570

 台湾空軍は、2014916日、年次演習「漢光」の一環として嘉義市の高速道路1号線を使用した離着陸訓練を実施しました。
 訓練には台湾の3戦闘機、F-16Aとミラージュ2000IDFE-2Kホークアイ、CH-47チヌーク、OH-58偵察ヘリ、AH-1Wスーパーコブラも参加しました。
 機体が着陸すると地上クルーが燃料給油と武装の再搭載を行い、離陸しました。台湾にはこのように高速道路を滑走路として使える場所が何カ所かあるそうです。

 高速道路を有事の際に、滑走路として使用できる点については、韓国も同様です。北朝鮮と「休戦状態」にある韓国の高速道路には、ところどころ中央分離帯がない区間が存在しますね。
 台湾は、共産中国との間に、韓国と同じく「戦争状態」になっていくおそれがあり、空軍と海軍で台湾海峡において人民解放軍を撃破する戦略がありますから、燃料給油と武装の搭載で高速道路が使用できることは、戦闘効率をあげる上で不可欠の要件でしょう。



台湾の海兵隊が新中国軍のゲリラ侵入想定訓練公開
一部で実弾も使用
2015.1.28 19:26http://www.sankei.com/world/photos/150128/wor1501280044-p1.html


 台湾の国防部(国防省に相当)は2015128日、南部・高雄市で、中国軍の特殊部隊が港湾に侵入した事態を想定し、海軍陸戦隊(海兵隊)の特殊部隊による制圧訓練の模様を内外メディアに公開した。
 訓練は、中台間の直航貨物船に潜んだ武装兵約30人が高雄港の港湾施設を占拠した事態を想定。海兵隊の即応部隊が、無人機で偵察した上でゴムボートや水陸両用車AAV7で海岸から上陸し、建物の窓際に立つ「敵兵」を狙撃したり、建物に突入して制圧したりする手順を実演した。一部の訓練は実弾を使用した。

① 台湾南部・高雄市内の海岸で、水陸両用車AAV7から降りて展開する海軍陸戦隊の隊員(田中靖人撮影)


② 台湾南部・高雄市内の海岸で、波しぶきを上げて走行する海軍陸戦隊の水陸両用車AAV7(田中靖人撮影)

③ 台湾南部・高雄市内の海岸で、ゴムボートで上陸する海軍陸戦隊の隊員(田中靖人撮影)

④ 台湾南部・高雄市内で、建物を模した訓練施設に突入する海軍陸戦隊の隊員(田中靖人撮影)


戦闘機は不要?
再考迫られる台湾安全保障政策
岡崎研究所
20160523日(Monhttp://wedge.ismedia.jp/articles/-/6801

 ランド研究所のロストンボ上席アナリストが、2016413日付Difence Newsに「台湾はその防空戦略を再考するように求められている」との論説を書き、台湾は戦闘機ではなく、地対空ミサイルに重点をおいた防空戦略をとるべきである、と論じています。論旨は次の通り。

iStock

中国から攻略されてしまった戦闘機
 台湾の防空計画者は非常に困難な問題に直面している。中国は大きな軍を保有、過去25年それを近代化してきたが、それを抑止する能力を必要とする。近代戦では、制空権はそれ自体重要であるが、地上軍、海軍による作戦を可能にするものでもある。
 台湾にとり重要な能力は中国人民解放軍の制空権を争う能力である。過去、台湾の防空の主力は戦闘機であった。これからも防空予算の大部分が戦闘機に振り向けられよう。しかし中国はこれらの戦闘機に対処する方策を見出しており、戦闘機は台湾の国防予算での高価なぜいたく品になっている。
 台湾は戦闘機に頼る防空を超えた発想をすべきである。地対空ミサイルがより大きな防空能力を提供するし、将来へのより良い投資である。
 中国は地上での台湾の航空機への脅威である。台湾の戦闘機は弾道ミサイル、巡航ミサイル、航空機の攻撃に脆弱である。中国は正確なミサイルに投資してきた。
 台湾は山に戦闘機を隠せるが、そこから持続的な作戦をすることはできない。中国はいまや飛行中の航空機を見つけ、着陸までフォローし、攻撃する能力を持つ。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6801?page=2
空中でも、90年代に使われ始めた台湾の戦闘機は数的に劣勢、質的にも中国機に劣る。台湾はF-16を新しいレーダーなどで強化しているが、中国に後れを取っている。
 台湾の戦闘機はもし人民解放軍が大規模攻撃に出た場合、大きな役割を果たせず、中国は簡単に空中優位を得るだろう。1991年の湾岸戦争は、空からの精密攻撃に対し地上軍(イラク軍)は生き残れないことを示した。中国が制空権をとれば、台湾国防軍の効果的活動は阻止されるだろう。台湾は空からの攻撃のない地域を、防衛のために必要とする。
投資すべきは戦闘機ではない
 台湾が防空を再考、再構築する必要がある。台湾の300機以上の戦闘機は予算を大規模に消費しているが、地上でも空中でも防空の主力にはならない。
 台湾はどうすればいいのか。地対空ミサイルは完全な解決策ではない。しかし戦闘機よりも残存性が高く、中国の空中優位を争える。固定目標を守れなくとも、攻撃のコストを高くできるし、台湾の他の軍種を中国の空中攻撃から守りうる。
 今後、台湾は防空のために相当な投資をするだろう。これらの投資を戦闘機よりも地対空ミサイルに向けるべきであろう。
出典:Michael J. Lostumbo, Taiwan Forced To Rethink Its Air Defense Strategy’(Defence News, April 13, 2016
http://www.defensenews.com/story/defense/commentary/2016/04/13/taiwan-forced-rethink-its-air-defense-strategy/82897760/
 この論説は、筆者を含む数人が行なったランド研究所での台湾防空戦略に関する研究報告(国防省の政策担当次官室がスポンサー)の主要結論を紹介したものです。元の研究報告書は130ページにも上るもので、台湾の防空についての諸問題を詳細に検討したうえでの結論であって、思い付きを言ったものではありません。そういうものとして受け取るべきものです。
http://wedge.ismedia.jp/articles/-/6801?page=3
 筆者は、台湾の防空または制空権については、台湾の保有する戦闘機ではできないと結論付け、地対空ミサイルを中心とした防空戦略を主とすべしと論じています。
 中台間の軍事バランスが中国有利になっていること、空軍についても量・質の面で中国が台湾を圧倒していることは明らかです。台湾が台湾のみで中国に対して台湾空域の防衛をすることを考えれば、こういう結論しかありえないでしょう。
米国介入の有無は最重要ファクター
 しかし、中国が台湾を大規模攻撃する際に、米国が何もしないという事態は台湾関係法との関係からも考えられません。米空軍が台湾防衛に乗り出す場合には、状況は大きく異なってくるでしょう。そういう状況を念頭に置いていないという点で、この報告書は現実に起こりうる事態を十分に踏まえていないのではないかと思われます。
 また、台湾の戦闘機についても、質の良いものを米が供与すれば、台湾側の質的劣勢はある程度是正されるのではないでしょうか。
 純粋な軍事的評価をすることも重要ですが、有事の際には、政治的に色々なことが起こり得ます。それをも考慮して、台湾としては適切な判断をすべきものではないかと思われます。
 米国の介入の有無は、本件について考える上で最重要のファクターです。あたかもそれがない場合を想定しての議論は、誤解にもつながり得ます。
 なお、日本が与那国島に対空ミサイルを配備し、日本の空域を守ることは、台湾上空の制空権のあり方にも影響を与えるでしょう。南西諸島防衛と台湾の関係については、検討してみる必要があります。
《維新嵐》 今や朝鮮戦争時にあった台湾空軍の航空優勢は、影を潜めている。台湾空軍の戦闘機が基地からあがると大陸側のレーダーに探知され領空侵犯とされる。共産中国のレーダーの性能があがり、戦闘機の性能が向上し、台湾を狙う短距離弾道ミサイルや巡航ミサイルが存在することにより、さらに大陸側の方が優勢である。
今後台湾軍の能力を高め、かつてのような航空優勢を取り戻すためには、確かに地対空ミサイルも必要であるが、それに加えて長射程巡航ミサイル、高性能な潜水艦隊も欠かせない。共産中国海軍が空母という台湾の東側に回り込む兵装を保持してしまえば、台湾は孤立化し、人民解放軍はためらうことなく台湾攻略にのりだすものと考えられる。
我が国にとっても台湾の防衛は他人事ではない。水陸機動団だけではなく、海自の潜水艦隊を派遣したり、共同で訓練し、防衛戦術を共有できる態勢を早急に実現しなければならないだろう。
台湾「初の世界遺産登録」目指す国共内戦最前線「金門

島」~沸き上がる議論「また文化財保護か、あっちの中国

アモイには何でもあるのに」

2015.1.4 12:00更新 http://www.sankei.com/world/news/150104/wor1501040002-n1.html


海岸沿いの岩山を開削した「てき山坑道」。現在は海の出入り口がふさがれ、静かに水をたたえている。

【金門島】日本の小豆島ほどの広さ(約150平方キロ)で、付近の島も合わせた金門県の人口は約12万7千人。台北から約320キロ、飛行機でも約70分かかるが、中国福建省アモイまでは十数キロと近く、1日22便の客船が約1時間で両岸を結ぶ。金門島とアモイの間では2001年の「小三通」以降、人とモノの交流が順次解禁されてきた。

中国大陸に最も近い台湾の金門島で、世界遺産への登録を目指す動きが進んでいる。冷戦期に国共内戦の最前線として要塞化された金門島は緊張緩和後、急速に対岸の中国・アモイとの接近が進んだ。実現すれば台湾で初めてとなる登録に向けた動きの中で、開発と文化財保護をめぐるせめぎ合いが起きていた。(台湾・金門島 田中靖人、写真も)
 「撃て。ダーン。わははは」
 海岸の岩山をくり抜いた地下ドック「てき山坑道」の入り口で、中国人観光客が展示の対空砲に群がり歓声を上げていた。坑道は、約48万発の砲弾が降り注いだ1958年の第2次台湾海峡危機を受けて開削された。砲火を避けて物資を陸揚げする役割を担った約400メートルの坑道は今、青い電灯で照らされクラシック音楽が流れる。初老の中国人男性は「きれいだ。歴史が残した遺産だな」とつぶやいた。
 高層ビルが並ぶ対岸の中国福建省アモイとは対照的に、金門島の平地にはコーリャン畑が広がる。中国から手軽に行ける観光地として人気が高まるなか、来年1月には到着後に取得できるビザも解禁され往来がさらに便利になる。今年6月には、アモイまで約4キロの小島2つが軍から金門県政府(県庁)に移管され、来年7月から観光地として開放されることが決まった。

 金門島を世界遺産に登録する動きが浮上したのは、陳水扁政権(00~08年)下だ。「台湾」名義での国連加盟を進めた陳政権が、国際的な地位向上策の一環として目を付けた。行政院文化部(文部科学省に相当)の前進組織が03年、金門島や阿里山など12カ所を申請「候補地」に選定。その後、18カ所に増えた候補地のうち、金門島は「戦地文化」をテーマに、最も準備が進んでいるとされる。
 世界遺産条約に加盟していない台湾からの申請には、中国当局の「協力」が必要とみられるが、県政府文化局の李錫隆局長は「金門は文化的にも中国に近い。自信はある」と話す。
 金門島は中国福建省を由来とする「びん南文化」圏に属し、台湾本島と異なり日本による統治も受けなかった。戦後も1992年まで「戦地」として厳しい建築規制が敷かれたため、明・清朝時代の伝統家屋が数多く残る。
 地元の金門大学は伝統文化を中心とした世界遺産申請を推進している。同大の林美吟准教授は「島には、中国の文化大革命と台湾の経済成長の双方を逃れた、生きたびん南文化が残っている」と文化的価値の高さを強調した。同大では、住民が主体となった文化財保護の手法を学ぶため、岐阜県の「白川郷」との交流を進めているという。


 ただ、島内の全域に残された軍事施設こそ中台間の「平和の象徴」として世界遺産にふさわしいとの声もあり、登録すべき「遺産」は何なのかについては論争がある。行政院文化部は「登録」自体を優先する方針で、伝統文化と軍事施設の「どちらでも構わない」(文化資産局)という姿勢だ。
 冷戦終結直後まで続いた開発規制が解けて約20年。文化財保護のために再び開発が制限されることへの反発もある。李沃士県長(県知事)は、アモイ同様のカジノ誘致を念頭に、「アジア最大級」の免税店や高級ホテルの建設など大規模開発を進めてきた。中国人観光客が目当てだが、「あっち(アモイ)には何でもあるのに、こっち(金門)には何もない」(タクシー運転手)という住民感情も開発を後押ししたようだ。
 投資を見越して土地買い占めの動きもある。島の南東部に廃虚となって残る軍の劇場では、50年に農地を接収された人物の息子、陳晩開氏(63)が県政府を相手取って土地の返還訴訟を起こしている。陳氏は「劇場を保存するか取り壊して開発するかは一族で話し合って決めるが、世界遺産には何の関心もない」と話した。


親日台湾シリーズ~チャンネル桜①

親日台湾シリーズ~チャンネル桜②

親日台湾シリーズ~チャンネル桜③

親日台湾シリーズ~チャンネル桜④

親日台湾シリーズ~チャンネル桜⑤

台湾国防部が対日戦参加の米機「復刻」
~撃墜数示す「日章旗」に日本側「配慮に欠ける」
2015.6.9 23:35更新 http://www.sankei.com/world/news/150609/wor1506090058-n1.html

操縦席の脇に「撃墜機」の印として多数の日章旗が描かれた台湾空軍のF16戦闘機(空軍司令部のフェイスブックから)

 台湾の国防部(国防省に相当)は9日までに、日中戦争で国民党軍を支援した米航空義勇隊「フライング・タイガース」の塗装を施した空軍機を公開した。中国に対抗し、戦争の主体が「中華民国」だったことを改めて強調する狙いがある。
 当時の塗装が「再現」されたのは、F16と経国(IDF)の各2機。「抗日戦勝利70周年」を記念して7月に行う「戦力展示」に参加する。ただ、操縦席の脇には「撃墜数」を表す日章旗が描かれており、日本側関係者は「現代の戦闘機にこのような塗装をする意味があるのか。日台関係への配慮に欠ける」と不快感を示している。
 一方、国防部は9日、日中戦争で従軍した元兵士らに勲章を授与すると発表した。申請があれば中国大陸の居住者も対象とする。
 勲章は、1946年10月に授与された「抗戦勝利記念章」の復刻版。日中戦争の発端となった衝突が起きた盧溝橋の上に、蒋介石の肖像などが描かれている。

 国防部は今回、6000個を準備。申請者の国籍や居住地は問わないとしている。申請受け付け後、部隊や階級を確認するとしているが、従軍した将兵の総数も不明といい、手続きは形式的なものになりそうだ。


台湾空軍、F-16戦勝記念塗装機から日章旗を消す 友好関係に配慮 

2015/07/02 21:25http://flyteam.jp/airline/republic-of-china-air-force/news/article/51935


台湾空軍は「抗日戦争勝利70周年」記念塗装のF-16と経国戦闘(IDF)にペイントした撃墜マークの日章旗を消した模様です。Focus Taiwanが、201571日付で報じています。

台湾空軍は、戦勝記念塗装としてアメリカ義勇空軍「フライング・タ
イガース」のマーキングをF-16IDFに再現し、68日に公開しました。この機体には日章旗の撃墜マークがペイントされていました。しかし、現在は友好国であるはずの日本の国旗を、このような形で使用するのは好ましくないとの意見が、友好団体関係者から寄せられていました。

台湾空軍は、諸外国でも第二次世界大戦記念イベントで、現用の戦闘機に国旗を撃墜マークとしてペイントした例がないことを確認し、独自の判断で日章旗を消したと発表しています。決定には外部からの圧力は一切関係がないことを強調しています。

7
4日に開催される戦勝記念パレードには、記念塗装の機体が飛行するほか、展示されるカーチスP-40ウォーホークのレプリカには史実どおり5個の撃墜マークがペイントされています。



【台湾国防軍新たなスタート】台湾・蔡総統が軍事演習視

察「新たな軍を作ろう」訓示で改革方針示す

【恒春(台湾南部)=田中靖人】台湾の国防部(国防省に相当)は2016825日、南部・屏東県恒春の演習場で、中国軍の侵攻を想定した年次演習「漢光32号」の実動演習を内外メディアに公開した。蔡英文総統も就任後初めて演習を視察した。
 蔡総統は訓示で、軍改革の基本方針を来年(2017年)1月までに取りまとめる意向を表明。「新たな思想を発揮して新たな軍を作ろう」と呼びかけた。7月に海軍が対艦ミサイルを誤射したほか、今月にも演習帰りの戦車が川に転落して3人が死亡するなど、軍改革の必要性が指摘されている。

 演習は、上陸に成功した敵の地上部隊が陣地を構築したと想定。陸海空3軍の統合作戦で掃討する手順を確認した。戦闘機や攻撃ヘリが空中から支援し、火砲による砲撃の後、戦車や装甲車が陣地を包囲して制圧した。将兵約1300人が参加し実弾で行われた。


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