米警官狙撃 「爆弾ロボット」の使用は正当、ダラス警察
2016年7月12日 14時19分 http://news.livedoor.com/article/detail/11754317/AFPBB News
【AFP=時事】米テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)で警官が狙撃され5人が死亡した事件で、ダラス警察のデービッド・ブラウン(David Brown)署長は2016年7月11日、「爆弾ロボット」で元米陸軍兵のマイカ・ジョンソン(Micah Johnson)容疑者(25)を爆殺した判断は正しかったとの認識を示した。
事件で警察は、駐車場ビルに立てこもったジョンソン容疑者(25)と銃撃戦を繰り広げた末、爆弾を搭載したロボットで同容疑者を爆殺した。1体15万ドル(約1500万円)のロボットは破損はしたものの、まだ使用可能だという。
「爆弾ロボット」の使用の是非を尋ねられたブラウン署長は「この件で倫理的なジレンマは私にはない。また同じことをするだろう」と答え、「警察官の命を救うために必要なら、いかなる手段も辞さない。恥じることなくそう言える」と述べた。
また「爆弾ロボット」を投入するに当たって現場の警官らに与えた指示については「ビルを崩壊させるなと言った。私の指示はそこまでだ」と語った。
【翻訳編集】AFPBB News
事件で警察は、駐車場ビルに立てこもったジョンソン容疑者(25)と銃撃戦を繰り広げた末、爆弾を搭載したロボットで同容疑者を爆殺した。1体15万ドル(約1500万円)のロボットは破損はしたものの、まだ使用可能だという。
「爆弾ロボット」の使用の是非を尋ねられたブラウン署長は「この件で倫理的なジレンマは私にはない。また同じことをするだろう」と答え、「警察官の命を救うために必要なら、いかなる手段も辞さない。恥じることなくそう言える」と述べた。
また「爆弾ロボット」を投入するに当たって現場の警官らに与えた指示については「ビルを崩壊させるなと言った。私の指示はそこまでだ」と語った。
【翻訳編集】AFPBB News
射殺犯をロボットで爆殺、全米警察の軍事化が加速
佐々木伸 (星槎大学客員教授)
2016年07月12日(Tue) http://wedge.ismedia.jp/articles/-/7269
米テキサス州ダラスで起きた警官銃撃事件で、警察がロボットを投入して容疑者を爆殺したことに対し、米国内で論議が沸き起こっている。オバマ大統領は12日にダラスの追悼集会で演説する予定だが、白人警官による黒人射殺事件で分断が深まる米社会は警察の「軍事化」という新たな問題に直面している。
ペンタゴン(iStock)
ドローン使用と同じだ
事件の発端は2件の白人警官による黒人射殺だった。7月5、6の両日、南部ルイジアナ州バトンルージュと中西部ミネソタ州ファルコンハイツで黒人が相次いで射殺された。いずれもそのもようなどが動画サイトに公開され、警察への強い反発を呼んだ。
これらの事件を受け、「黒人の命は大切だ」運動などの抗議行動が各地で起こり、ダラスでのデモの際、警官銃撃事件が発生、5人が死亡した。黒人の元陸軍予備役兵マイカ・ジョンソン容疑者(25)の犯行。ジョンソン容疑者はアフガニスタンでの従軍経験があり、白人を殺したいと憎悪していたと伝えられている。
ジョンソン容疑者は警官銃撃の後、銃を乱射しながら近くの駐車場に立てこもり、ここでも警官隊との銃撃戦を展開した。ダラス市警は容疑者に投降を呼び掛けたが、一顧だにされず、“ロボット爆弾”による爆殺となったようだ。
使われたのは、遠隔操作の爆弾処理ロボット。米防衛機器大手ノースロップ・グラマンの子会社が開発した機材で、通常は危険な犯罪現場を調べたり、不審な爆発物を爆発ないしは解体処理するために捕捉するのに使われるもの。今回はこの機材のアームに爆発物を取り付け、ジョンソン容疑者の近くまで密かに接近させて爆殺した。
市警がなぜスナイパー(狙撃手)を使わなかったのか、また容疑者が駐車場から出てくるまで待てなかったのかなど“ロボット爆弾”使用には多くの疑問が残されている。これに対し、市警のブラウン本部長は「他のやり方では警官を深刻なリスクにさらすことになっただろう」と正当化している。
“ロボット爆弾”が犯罪の容疑者殺害に使用されたのは今回が米史上初めてで、その背景には同僚を殺された憎悪もあったのではないかとの見方も出ている。しかし、ダラス市警のロボット使用の決断に対しては賛否両論がある。
批判的な意見としては、「過剰な武力行使ではないか」「警察と軍の境界をあいまいにするもの。軍が戦地でドローン(無人機)を使っていることと同じだが、警察の任務は軍とは異なるものだ」「警察の軍事化を示すもの。全米の警察にロボット使用が広がるだろう」など警察の在り方に不安と懸念を示すものが多い。
これに対して賛成派は「何者かが大変な危険をもたらしている時、警官には自分たちを危険な状況にさらす義務はない」「スナイパーを配置するのと変わりはなく、法的に問題とする法廷はないだろう」と肯定的に評価。ニューヨークなど他の市警もロボット使用を前向きに検討する考えを示している。
警察はどこからこうしたロボット機材を購入しているのか。それは国防総省(ペンタゴン)からだ。国防総省はアフガニスタンやイラクの戦場用に軍需産業とともにドローンやロボット兵器を開発し、その一部が警察に売却されている。オバマ政権も警察活動が強化されるとして傍観しているのが現実だ。
ファーガソンから始まった
こうした警察の軍事化が始まったのは2年前の8月、ミズリー州ファーガソンで発生した白人警官の黒人青年射殺事件だった。警察は大規模な抗議行動に対して、暴動鎮圧用のフル装備で鎮圧した。装甲車を出動させ、発煙弾、催涙ガス、ライフルを使用するなど警察の軍事化が浮き彫りになった。
それ以降、イリノイ、オハイオ、アリゾナ、ウイスコンシン州など全米で白人警官による黒人射殺事件が続発し、差別社会や放置される銃規制、そして警察の軍事化がたびたび問題になった。しかし一向に改善される兆しはない。
黒人差別の是正や銃規制の強化を訴えてきたオバマ大統領は「米国が分断されることはない」として、人種間のあつれきを乗り越える必要性を強調し、ダラスの追悼式の演説でも米社会の融和と団結を訴える見通しだ。
しかしワシントン市警のチャールズ・ラムジー元本部長は「今何が起きているかを見れば、われわれは歴史の重要な岐路にあるのは一目瞭然だ。米国は火薬樽の上に座っている」と述べ、米社会が深刻な分断の危機に瀕しているとの見方を明らかにしている。米国に暴動と鎮圧の連鎖に彩られた暑い夏が到来しようとしている。
「警察比例の原則」で説明できるのではないか?
《維新嵐》
アメリカは多人種による国家です。白人警察官による丸腰の黒人の射殺事件が重なる状況があれば、報道を聞いた人々は誰も疑心暗鬼になってもおかしくはないでしょう。
犯人は、アメリカ陸軍の元兵士で、専門の戦闘訓練をうけたコマンダーであることを考えると、人的な被害、インフラへの被害がないように事件を解決することを考えると武器もそれなりのものを使うことは仕方ないでしょうし、かえって銃撃戦が長くなれば、周辺民間人の被害もでかねません。
プロの戦闘員を倒すためには、警察官は、多くの民間人を救うためにあらゆることを想定して、的確に対処しなければなりません。
誰も好きで犯人を殺す人なんていないはずだし、おこってしまったことを悔いたり、腹をたてても失われた命は戻ることはありません。被害をミニマムに抑止し、犠牲者が出ないようにする、という点から考えれば、妥当とでもいえる判断ではないでしょうか?
警察比例の原則
読み方:けいさつひれいのげんそく
警察権の発動に際し、目的達成のためにいくつかの手段が考えられる場合にも、目的達成の障害の程度と比例する限度においてのみ行使することが妥当である、という原則。(出典:https://www.bengo4.com/c_1009/c_19/d_955/)
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