事に臨み責務果たせる自衛隊に
帝京大学教授・志方俊之
2014.2.25
03:27 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140225/plc14022503270001-n1.htm
このところ、「言わずもがな」のことを言い、内外で顰蹙(ひんしゅく)を買う政治任用者らがいるのには驚くが、政治で最も大切なのは「言うべきは言う」ことだ。
≪もう許されぬ政治の先送り≫
目下、衆院予算委員会で審議されている個別的自衛権、集団的自衛権、集団安全保障への参加という3つの基本的問題は、冷戦時代とは異なり、わが国を取り巻く安全保障環境が大きく変わったにもかかわらず、政治が「先送り」してきたことばかりだ。
これらの問題では、わが国の政治は、国民への説明が不十分、に始まって、政府が与党に了承を取っていない、与党内部の論議がされていない、国会で与野党間の論議が不十分、で終わる、ただ先延ばしするためとしか思えない論議を延々と続けている。
しっかり討議する必要があるとはいえ、国会に提起されてから半世紀余も時間をかけている。百歩譲って、周辺の戦略環境が激変しだした冷戦後を起点としても20年以上である。この基本的問題に果敢に取り組む安倍晋三政権の勇気に期待してやまない。
政府の有識者会議、「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」(安保法制懇)での論議のうち何をどの程度、そしていつ、政治が現実のものとして取り込めるか、なお定かでない。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140225/plc14022503270001-n2.htm
だが、今、勇気をもって政治決断をしないと、実は間に合わないことばかりだ。社会、経済の問題なら、事象が現れてからでも懸命に「対応」すれば、取り返しがきかないわけではない。
これに対し、安保、防衛の問題はひとたび事が起きてしまえば、その時点での現実から国際社会の関与が始まり、ほとんどの場合、一国で対応できないことが多い。したがって、安保、防衛の問題では、事象の発生を「抑止」することが大切なのである。
わかりやすい例として、尖閣列島をめぐる「領域警備」の問題が挙げられよう。領域警備、とりわけ島嶼(とうしょ)防衛は、国際社会が最も介入し難い問題である。
≪島嶼防衛は他力依存できぬ≫
いや、日米安保体制があり、米国は、水陸両用車などの装備導入面で自衛隊に協力し、実動部隊の日米共同訓練(例えば、米コロナドで離島奪還を想定して行われた訓練)も鋭意実施しているから、何か起きても、米軍は必ず島嶼防衛で加勢してくれると思っている読者もおありだろう。
それは大きな間違いだ。これらの動きは、あくまで「抑止」の範囲なのであり、島嶼防衛作戦への「参加」を保証しているわけではない。どの国でもむしろ、そんな有事にこそ外交的なフリーハンドを持っておきたいと考えるのが国際社会の常識である。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140225/plc14022503270001-n3.htm
陸上自衛隊を与那国島に配置し、水陸両用団を編成しようとしているのは、島嶼奪還作戦を可能にするためというよりも、近隣国がわが国の離島に上陸して占有の既成事実を作る誘惑を抑止するためにほかならない。難破漁船の乗組員を装った特殊部隊を上陸させたり、特殊工作員を潜水艦から水中スクーターで潜入させたりするかもしれないのである。
正規軍による島嶼奪取作戦はさほど難しいことではない。戦史をひもとけば、失敗例は少ない。奪取した時点から、国際社会で非難の集中砲火を浴びるばかりか、今度は奪還される側に立たされるとはいえ、島嶼に手を出しかねない誘因は、そこにある。
「安保法制懇」は先頃、4月に政府に提出する報告書の骨格を明らかにした。武力攻撃に至らない状況に際しての領域警備、在外邦人救出など個別的自衛権発動、集団的自衛権行使の要件に関する事態が例示されている。
≪事態明確化と法制度整備を≫
これらの事態には「グレーゾーン」「タイミング」「フロントライン」という3つの共通項がある。国会で論議して自衛隊法何条に拠(よ)るといった行動命令を即断できないような中間領域の事態、国会では対応できず国家安全保障会議(NSC)で決めるにせよ決断のタイミングを失すると大きな外交的負担を伴う事態、政治決断したとしても第一線の自衛隊員が迷うことなく行動しなければならない事態の3つである。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140225/plc14022503270001-n4.htm
現場で任務を遂行する自衛隊員が、これは「武力行使」に当たるのか、「武器の使用」になるのかなどと、頭を悩ませるようなことがあってはならない。
自衛隊員は「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に務め、もって国民の負託にこたえる」と誓う。隊員たちが「事に臨んで」、自身の行動が憲法に反するのではないか、自衛隊法の何条に当たるのかなどと現場で思い巡らすようでは、「責務の完遂」など到底おぼつかない。
明確な事態の定義と説明、法制度の確立、それに基づく部隊訓練の積み重ねがあって初めて、領域防衛もできるし、海外での邦人救出も可能になる。そして、それこそが、「文民統制(シビリアンコントロール)」の下における、政治の責任なのである。(しかた としゆき)
危機管理
一国平和主義を捨て去る突破
帝京大学教授・志方俊之
2014.7.3
03:07 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140703/plc14070303070003-n1.htm
安全保障法制整備のための与党協議が、ようやく合意に達し、集団的自衛権の限定的行使を容認する新たな憲法解釈が閣議決定された。長く続いてきたわが国の「一国平和主義」のモラトリアム体制に一つの突破口が開かれた。
「突破」が成った要因は大別して3つある。最大の背景は、国際情勢が変貌して不安定化しつつあること、すなわち「力による現状変更」を図ろうとする事態が次々と生起していることにある。
≪主要因に「西からの無法」≫
尖閣諸島への中国人活動家の上陸、中国漁船の海上保安庁巡視船への体当たり、中国海警局公船や潜航した中国潜水艦の領海侵犯、海上自衛隊護衛艦に対する中国艦艇の射撃管制レーダー照射、海空自偵察機への中国戦闘機の異常接近などが繰り返されている。
筆者は冷戦末期の1990年から2年間、「北からの脅威」に備える陸自北部方面総監として勤務したことがある。その緊張していた時期でさえ、極東ソ連軍はこのように国際慣例を無視した傍若無人な振る舞いはしなかった。
「西からの無法」というべき東シナ海の緊張状況がなければ、安倍晋三政権が声高に叫んでも行使容認に至らなかっただろう。
普段は安全保障を意識せず生活している国民も、南シナ海で中国がベトナムやフィリピンに試みている「力による現状変更」の報道に接しているから、国が安全保障に本腰を入れなければ、「南シナ海の今日」が「尖閣の明日」になることは容易に分かるのだ。
第2の要因は、世界中でみられる摩訶(まか)不思議な変容である。
かつて韓国は、共産圏と国境を接する「自由の最前線」として重要な使命を帯びた国家だった。一方の北朝鮮は朝鮮半島を共産主義で統一せんと、国民経済を犠牲にしてまで強大な特殊部隊を養い核とミサイルを開発してきた。
そのため、国連軍たる米軍が韓国に駐屯し、米韓両軍が訓練を重ねている。ただし、国連軍が臨戦態勢を敷けるのは日本という後方支援基地があるからだ。国連軍総司令部はソウルにあるが、国連軍後方司令部は神奈川県の座間にあることを忘れてはならない。
≪日韓、米韓分断に乗る朴氏≫
半島有事の際は、在日米軍の航空部隊と艦隊、および海兵隊は半島に投入できる。オーストラリア軍など他の国連軍部隊も日本経由で半島へ向かうことになる。
しかし、わが国はただの通過点ではない。国連軍が使う艦艇、航空機、軍用車両の造修能力が抜群で、情報収集能力、掃海能力、医療能力も持っているからだ。
自衛隊が直接、半島に出向くことはあり得ないが、有効な支援能力に加え、「周辺事態法」で法整備もできている。繰り返すが、半島での国連軍の作戦はわが国の支援なしに成り立たないのだ。
韓国の朴槿恵大統領は、この軍事的現実を知っているのか。それを大統領にきちんと説明する幹部は韓国陸軍にはいないのか。
中国の習近平国家主席が北朝鮮に行く前に、3日から韓国を訪問する。北の金正恩第1書記が、日本には届かないものの韓国を全射程に収める弾道ミサイルを発射させた理由もその辺にあろう。
筆者は中韓友好関係に水を差す気持ちは毛頭ない。安全保障関係と経済関係を混同してはならないと朴氏に言いたいのである。
中国は東南アジアでは、域内諸国が多国間で世論を形成するのを嫌い、何事も二国間で対処しようとする。北東アジアでは、日韓離間、米韓離間こそが、中国戦略の中核にあることを忘れてはならない。韓国が中国の対日三戦(世論戦、心理戦、法律戦)に乗せられているうちに米韓関係も希薄化してしまうことが案じられる。
≪永田町と現場の乖離に注意≫
第3の要因は自公両党の忍耐強さである。自民党は閣議決定の文言で大きく譲歩しつつ、公明党が自らの意思で意見集約するのを待った。忍耐心は、国会議員や地方議員を呼んで説明に労を惜しまなかった公明党にも見られた。
どの党の地方議員も常日頃は、地域の発展や住民の安全、福祉に注力しているから、国家安全保障についてゆっくりと勉強し議論することは少ない。公明党の場合、平和追求を党のイメージにしているから、党内の意見集約にはかなりの努力を要したに違いない。だが、最終的に与党としての責任を重視したのは賢明であった。
他方、野党の中には、公明党の議員たちよりもよっぽど強い意志を込めて国家の安全保障をとらえている個々の議員もいるはずだ。今回、「責任野党」としてはもちろんのこと、「責任議員」としての声も小さかったことは残念である。いずれ、法案審議の段階では議論を交えていただきたい。
最後に、現場で微妙な任務に就いている自衛隊員に一言申し上げたい。「明白な危険があること」という文言を、最初に判断するのは隊員諸君、特に指揮官である。永田町の論理と現場との間に必ずや生じてくる乖離(かいり)を、勇気と知恵によって埋めることも、指揮官の務めだと心得てもらいたい。(しかた としゆき)
危機管理
「西」の守りに陸自の編成変えよ
帝京大学教授・志方俊之
2013.12.24
03:12 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131224/plc13122403120002-n1.htm
安倍晋三政権は、わが国の政治が半世紀にもわたり「先送り」してきた国家安全保障の枠組み作りを急ピッチで行っている。
国家安全保障会議(NSC)の創設と特定秘密保護法の制定に続いて今回、国家安全保障戦略(NSS)を決定した。NSS文書の公表は、防衛力整備の根拠を国民に説明するだけでなく、日本の戦略を国際的に発信するという画期的な価値を持つ。中身は、あまり頻繁に修正するものではなく、国際的な戦略環境の変化に伴い概(おおむ)ね10年を目安に見直される。
≪自衛隊の邦人救出派遣も≫
さらにNSSに沿って、防衛の在り方に関する指針「平成26年以降に係る防衛計画の大綱(以下、25大綱)」を策定した。大綱もまた、大きな戦略環境の変化を受けて書き直される。1976年、95年、2004年、10年に見直されて今回は5回目だ。その間隔が短くなっているのは周辺戦略環境の目まぐるしい変化による。
冷戦初期の1957年にできた「国防の基本方針」は、戦略というよりも、いつの世も変わることのない原則をうたっていた。ただし、それだけでは防衛力整備の具体化は難しかったのである。
25大綱の最初の5カ年(平成26~30年)に行う主要事業と経費を一体的に説明した、「中期防衛力整備計画(以下、中期防)」もまとまった。そのために必要な経費は約24兆6700億円で前回よりも増額された。これまで続いていた防衛関係費の減少にストップがかかったことを歓迎する。
国家安全保障戦略で打ち出された「積極的平和主義」は、自衛隊の海外活動が多様化し、頻繁になることを意味する。国際緊急援助隊としての活動には、スマトラ沖津波災害やフィリピン台風災害時の派遣がある。平和維持活動(PKO)には現在、南スーダンで陸上自衛隊が当たっている。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131224/plc13122403120002-n2.htm
自衛隊が初めて海外活動に派遣されたのは、湾岸戦争直後の海上自衛隊によるペルシャ湾「機雷掃海活動」であった。イラク戦争後には長期間、人道復興支援に従事したし、現在はソマリア沖で海賊対処活動に当たっている。将来はアルジェリアで起きたような、在外邦人の救出活動(NEO)に参加することも考えられる。
≪海空に傾く防衛力の整備≫
比べれば、冷戦時代のわが国の安全保障戦略は単純明快だった。日米安保体制を堅持し、西側陣営の一員として北東アジア地域での安全保障の環に「断点」をつくらないこと、それに尽きた。
筆者は冷戦終結間際の時期、陸上自衛隊の北部方面隊に総監として勤務していたが、使命は「北への備え」、すなわち奇襲侵攻により一時的にせよ北海道を極東ソ連軍に占領させないことだった。当時は極東ソ連軍を「潜在的脅威」と呼び、陸自は、北海道に1個機甲師団を含む計4個師団、その全戦力のほぼ3分の1を集中配備していた。NSSは、中国の軍事力急増や行動の活発化を「懸念」と呼んでいるが、潜在的脅威と懸念とはどこがどう違うのか。
自衛隊の態勢を「北への備え」から現今の「西への備え」に変えるために必要なことは多い。この数年、自衛隊が着々と行ってきた態勢変換のペースを、今回の国家安全保障戦略に基づく25大綱と中期防によって加速し、確固たるものにしなければならない。
「北の守り」と「西の守り」の基本的違いは大きく3つある。第1は、西では守るべき空域と海域が極めて広いことだ。このため、まずは空自により航空優勢を獲得し海自により制海権を確保する。そのための警戒監視能力も整備しなければならない。それなくしては陸自による島嶼(とうしょ)防衛は成立しない。防衛力整備はどうしても海空重視に流れることになる。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/131224/plc13122403120002-n3.htm
≪自力頼みの陸軽視するな≫
第2は、西では大規模な陸海空自の部隊を配備するスペースが限られることで、陸自の編成を大きく変える必要がある。「統合機動防衛力」名の下、陸上総隊の設置はもちろん、作戦基本部隊に高い機動力を持たせた機動師団、機動旅団、水陸機動団を編成し、統合任務部隊に組み込む必要がある。
第3は、20年前、北の守りに明け暮れた時代と異なり、今は自衛隊がなすべき任務が多様化していることだ。ミサイル防衛、サイバー空間での戦い、対テロ特殊防護など多方面にわたる。「積極的平和主義」を実現するために、陸上自衛隊が海外に派遣されるケースも多くなるだろう。迫りくる首都直下地震や、南海トラフに沿う大規模地震では、何といっても初動段階で現地に投入される陸自の隊員数が、災害救援の成否の鍵となることを忘れてはならない。
加えて海自、空自の場合は米軍と協力態勢が取れるものの、陸自は自前の戦力だけが勝負だ。特に小規模な地上戦闘に際しては米軍の参戦は期待薄だからだ。
むろん海自、空自の戦力も最終的には「人」で決まる。「装備」は導入した日から陳腐化が始まるが、人は入隊後、年月をかけ訓練をして初めて敵に勝つ能力を持つことを忘れてはならない。(しかた としゆき)
志方俊之プロフィール
米軍は「隊員の質、能力ともに極めて高い」と評価
駐屯地や基地では何をしているの?
陸自の訓練はどのようなもの?
海自、空自の訓練は?
ところで自衛隊は強いの?
殉職するとどうなるの? 家族補償は?
【自衛隊の戦力】
米軍は「隊員の質、能力ともに極めて高い」と評価
2015年8月29日 11時0分 http://news.livedoor.com/article/detail/10526193/
幸か不幸か、安倍首相のおかげで安全保障関連法案そのものへの関心が高まった。この時流に先駆けて、東京新聞論説兼編集委員で’92年より防衛庁取材を担当している半田滋さんが自衛隊の仕事内容や軍事力の実態を紹介する
駐屯地や基地では何をしているの?
陸自は本来、戦争になれば、戦場へ出て行く野戦部隊なので、駐屯地は「仮住まい」という位置づけ。ひと昔前は「仮住まいなのだから必要ないだろう」と大蔵省(現財務省)に反対され、コピー機を置く予算さえつかなかった。駐屯地では、午前6時の起床から午後5時の課業終了まで訓練、体育、事務をこなす。消灯は午後10時。
陸自の訓練はどのようなもの?
年に1、2回、東富士演習場など全国にある大規模な演習場に泊まり込み、上陸した敵と戦うための本格的な演習をする。駐屯地の訓練は街に進入した敵を撃退するための都市型訓練や射撃訓練など。
公表はされていないが、予算の関係から実弾射撃できる回数は極めて少ない。そのせいか2012年、オーストラリアであった15か国の軍隊が参加した射撃大会で陸自はビリから2番目だった。
2004年、陸自は米軍が戦闘を続けるイラクへ派遣された。戦闘には参加せず、道路や建物の補修などをしたが、この派遣がきっかけとなり、戦地派遣を想定した訓練も開始された。
海自、空自の訓練は?
海自の場合、侵略した外国の軍艦や潜水艦と戦う想定で護衛艦と呼ばれる海自の軍艦や哨戒機を使った訓練を日本近海で実施。米国まで行ってミサイルの実射訓練をすることも。潜水艦との戦いや海の爆弾である機雷を除去する能力は極めて高い。
空自は戦闘機同士が戦う空中戦の訓練や、日本に侵攻した航空機を地上からミサイルで撃ち落とすための訓練をしている。近年、レーダーに映りにくいステルス戦闘機に乗っていれば安心との神話が生まれ、空自はステルス戦闘機のF35を米国から購入している。F35は一機170億円もする世界一高い戦闘機だ。
ところで自衛隊は強いの?
海自の護衛艦は47隻で米海軍に続き実質的に世界第2位。オーストラリアがうらやましがっている高性能な潜水艦を含め、潜水艦は17隻を保有。哨戒機は70機ある。空自は戦闘機260機のほか、地対空ミサイル部隊があり、両自の防衛力はたいしたもの。陸自はソ連崩壊後、中国を意識した南西防衛に切り換え、移動しやすい部隊に変身する途上にある。
冷戦後、各国とも国防費を削減するなか、日本の防衛費の削減幅は小さく、安倍政権になってから3年連続で上昇。他国の本格侵攻に備えるという重厚長大な訓練を今でもやっているのは自衛隊を含め数少ない。米軍は自衛隊について「隊員の質、能力ともに極めて高い」と評価しているらしい。
殉職するとどうなるの? 家族補償は?
訓練中の事故などで亡くなった自衛官は自衛隊創設以来、1874人。
公務時の死亡と認定されれば遺族補償年金や同一時金が支払われる。金額は給与によって違う。海外派遣で死亡した場合、賞恤金と特別報奨金を合わせた1億円が遺族に支払われる。ちなみに戦争がなかったので戦死者はゼロ。仮に安全保障関連法案が成立した場合、戦死者が出ることも予想されるけど……。
監修:半田滋(はんだ・しげる) ●東京新聞論説兼編集委員。’92年より防衛庁取材を担当している。2007年、東京新聞・中日新聞連載の「新防人考」で第13回平和・協同ジャーナリスト基金賞(大賞)を受賞。
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