ひと昔前まで、ハッカーたちがネット上で腕を競い合っていたサイバー攻撃といわれる手段が、今や国家間の戦争、紛争の一手段として活用される時代となっています。
人の発想も、テクノロジーも進化するということでしょうが、いかに開戦初期の段階で仮想敵国の対して、有効な攻撃をしかけられるかという観点から、こうした宣戦布告亡き奇襲攻撃として進化してきたように思います。
我が国自衛隊も2013年の第二次安倍内閣発足の時に、防衛省に「サイバー防衛隊」がたちあげられました。求められる役割は、自衛隊の通信ネットワークを悪質なハッキングから守ること、そして今回の改編において、サイバー防衛隊は求められることに変化はありませんが、人的な規模は確実に拡大しています。
個人的には、こうしたハッカー組織は人数の問題ではないように思いますが、政府の、公務員の発想からいえば「数」をそろえることが初めにありきのようです。詳細はネット記事にある通りです。
自衛隊「サイバー防衛隊」540人態勢で発足…中国は17万人、北朝鮮も6800人
読売新聞
2022/03/17 20:10自衛隊「サイバー防衛隊」540人態勢で発足…中国は17万人、北朝鮮も6800人 (msn.com)
c 読売新聞 岸防衛相(左)から自衛隊サイバー防衛隊司令旗を授与される木村顕継隊司令(17日午前、防衛省で)
防衛省は2022年3月17日、陸海空3自衛隊のサイバー関連部隊を再編して「自衛隊サイバー防衛隊」を発足させた。中国や北朝鮮、ロシアなどサイバー空間の脅威は急速に拡大しており、対処力強化が狙いだ。ただ、電力など重要インフラ(社会基盤)の防護は想定されず、即座に反撃するには法制上の制約があるなど課題は多い。
岸防衛相は発足式の訓示で、巧妙化するサイバー攻撃の脅威に触れ、「部隊はサイバー領域における能力強化の重要な柱だ」と強調した。
自衛隊サイバー防衛隊は540人態勢で、全部隊の運用を一元管理する情報通信ネットワークを守ることが主な任務だ。自衛隊は指揮系統が共通のネットワークでつながっている。敵の侵入を許し、サイバー攻撃を受ければ、「自衛隊全体が大打撃を受け、戦闘で能力を発揮できなくなる」(自衛隊幹部)ためだ。
540人のうち、サイバー攻撃に対処する隊員は450人で、従来から160人増員された。それでも各国と比べると見劣りする。中国は17万5000人のサイバー戦部隊の中に約3万人の攻撃専門部隊を持つ。北朝鮮も約6800人のサイバー部隊を抱えている。
現行の「防衛計画の大綱」では、自衛隊が敵からのサイバー攻撃に対し、「妨げる能力」を持つことが明記されたが、法律上の制約で攻撃元とみられるサーバーへの侵入は容易ではない。専守防衛も壁となり、防衛出動が発令されないと反撃できないのが現状だ。
ロシアに侵攻されたウクライナは政府機関などのウェブサイトが改変され、金融機関の機能が一時的に停止するなどのサイバー攻撃にさらされた。米国では平時からサイバー軍が重要インフラも防御するが、自衛隊サイバー防衛隊は平時に重要インフラを防衛することはできない。
動画でみる我が国のサイバー防衛
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