2019年8月22日木曜日

イランが無人攻撃機を開発してしまった!

どうも現在アメリカのトランプ政権と折り合いのよくない西アジアのイスラム教シーア派の大国イランが無人攻撃機を開発し、中東各国に売りさばいているようである。

核開発だけでもアメリカをはじめとする国際社会では持て余し気味なのに、これでまた中東の不安定さを助長する新たな脅威となると報道されている。

どうもこのイラン製の無人攻撃機、民生品を多用してるようだ。開発コストを極力おさえるためであろう。民生品を使用しているならば、制裁もあまり効果はあるまい。無人攻撃機の部品として輸入しているわけではないからである。このあたりもさしづめよく計算されている。

注目すべきは、この無人攻撃機の技術をイランがどのように入手したのか、ということである。ニュース報道では、どうもイランの隣国であるアフガニスタンからイランの関係当局の人間が入手したということである。アフガニスタンは2001年ごろかアメリカ軍が集落に潜伏するタリバンの兵士を攻撃するために、無人攻撃機プレデターに対戦車ミサイルであるヘルファイアを搭載し、大量に投入している。

上空からタリバン兵士が潜伏する村々を攻撃するわけだが、肝心のタリバンの兵士は村の地下に退避していて、ミサイルがヒットし犠牲になるのは村の民間人という惨劇が繰り返された。

さらにプレデターも何機か撃墜され、墜落し、捕獲されている。おそらくコントロールが不能になって地上に落下した機体を回収した例もあったのでないか、と思われる。

こうしたアフガニスタンに墜落したプレデターをどうもイランの国防当局の人間が回収していったようである。そしてイラン国内に持ち帰り、分解し、中身を解析して構造を研究、ついに自前で無人攻撃機を完成させるに至り、周辺国へ売りさばいているというのである。

イランが支援する海外武装組織に売買されるようであるが、元々反米思想の過激派組織に売るわけだから、攻撃されるターゲットは決まっている。サウジアラビアでは無人機による被害が絶えないらしい。イスラエルでは、低空で侵入してくる無人攻撃機を探知、レーザー光線で撃墜する防空システムが開発された。

直接イラン軍が攻撃するわけではないが、イランが支援する組織を通じての攻撃なのでイスラエルやサウジアラビアを防衛するためにアメリカがどう出てくるか、関心をもってみている。

間接的に運用されることでこうしたステルス的な戦争形態が生じるのであるが、アフガニスタンに墜落した無人機の機体を研究して、新たな開発につなげる手法はイランの専売特許ではない。実はこの手法は元来アメリカの得意技である。

第二次大戦の時に我が国の零戦を無傷で確保して、これを丹念に分解、分析して、オリジナルの戦闘機開発につなげた例、また真偽のほどは定かではないが、アメリカは自国国内に墜落した異星人の飛行物体を生存していた異星人共々回収、機体構造や推進システムまで詳細に調査、解析し、今や極秘に反重力戦闘機なるオブジェクトを開発し、密かにミッションに投入されているという。

アメリカは未知の技術に出会ったときにそれを入手することにそつがないのである。

今回は、こうしたリバースエンジニア的な手法をイランが独自に行い、核兵器や弾道ミサイルとはちがう脅威になりつつある。核兵器、ミサイルは揃えるまでに膨大な予算を必要とする。核弾頭を維持していくのにも多大な予算がかかる・・。

イランはただのアメリカを敵視し、核大国アメリカにオリジナルな核兵器だけで対抗するだけではない。捨てられたアメリカの最新兵器を利用して、安上がりにアメリカの意気のかかった国を攻撃している。くるべき時は勝手にやってきた、

超大国アメリカが結果的にまいてしまった種がぐんぐん育ったあげく、アメリカに間接的に刃をむけて帰ってきつつある。我が国もホルムズ海峡の通航の問題もある。今後の中東問題から目が離せないであろう。


【イラン製無人攻撃機関連動画】










日本版CIA創設にむけて 武器となる諜報インテリジェンス 後編

(※以下の出典は、『諜報機関』(井上太郎著)平成26年12月初版発行、㈱青林堂より)


ペルー人質事件の顛末

ペルーの日本大使公邸占拠事件の時、人質を全員無事に救出できました。テログループはペルー政府の方針により全員射殺されました。日本でいう出前持ちに扮したり、テログループの家族と牧師さん経由で折衝しながら、内部へ地下トンネルを3本掘りました。資金も提供しながら4ケ月かけました。

ペルー日本大使館占拠事件の概要ですが、恒例の天皇誕生日祝賀パーティの最中にトゥパクアマル革命運動の14人により日本大使館が占拠されました。当初は約600人の人質、女性子供その後アメリカ人等が解放され、最終的に約100人になりました。目的は仲間の釈放と資金の為の身代金です。この革命運動には一部の赤軍派が合流していました。そんな関係で日本から公安職員が派遣されました。

ペルー日本大使公邸占拠事件は、解決までに4ケ月かかりました。大使以下人質(ほとんどは企業駐在員)は占拠グループとむしろ交流し、中からも説得工作をしていました。そして近所の日本料理屋から多くの日本食の差し入れがあり、日本の司法当局も料理屋の人間になりすまし、何度も出入りし状況を把握していました。ところが日本のマスコミは司法治安当局の指導を無視して常識外の報道スクープ合戦が行われました。

特にひどかったのはテレビ朝日と共同通信でした。テレ朝は日本料理店と組んで差し入れと称してグループと接触しました。共同通信は、数百万円を占拠グループに渡して、世界から非難を浴びました。ペルー大使公邸占拠事件の時のテレ朝取締役報道局長は、放送法違反に問われた椿貞良です。共同通信の記者はAです。特に共同通信のAは司法治安当局本部の規制ラインもお金をばらまき、完全に無視しました。突入のために3方向から掘っていたトンネルの位置まで占拠グループに情報提供した疑いももたれました。

テレ朝は椿氏を関連会社へ異動させ、共同通信のAは処分の前に自ら退社しました。この共同通信記者はその論調からも、元々ただのスクープ狙いのお金ばらまき作戦だったようで、司法当局の邪魔者として有名です。平気で左翼の味方もすれば、平気で考えが変わります。今日は保守気取りで論調していますが、ペルー人質事件始めとする売国行為は絶対に許されません。

日本の公安当局によるテロ事件の解決方法には世界が評価し、そのノウハウは合同訓練などで友好国の特殊部隊にも引き継がれています。自衛隊にも専門部隊があり、武器の使用期限が警察・自衛隊の活動を縛りますが、海外では現地組織が連携できます。「命が最優先である」が我が国の方針です。


日本の諜報機関

世界には様々な諜報機関があります。アメリカならCIA、イギリスはMI6SIS)イスラエルのモサド、共産中国の国家安全部、南朝鮮ならKCIAの後身となる国家情報院があります。

日本では、内閣府に属する「内閣情報調査室」は「日本版CIA」を目指し、昭和27年(1952年)に創設された組織で、本部は内閣府庁舎6階にあります。諜報部門は、国内、国際、経済部門の3つに分かれています。それぞれ約50人の諜報員を抱えていますが、誰がどんな調査をしているかは、お互いの諜報員同士でもわかりません。

伝統的にアメリカCIAのカウンターパートナーであるため、お互い日常的にCIAとは情報交換をしています。実務におけるトップの内閣情報官を始め、伝統的に職務上からも警察庁からの出向者がほとんどを占めるのも特徴です。

国際部門の諜報員は、拉致問題を始め、北朝鮮に関してはかなりの情報量を持ち、共産中国に関しても一時のソビエト連邦やロシアに匹敵するほどの情報が蓄積されてきています。国内部門では、左翼過激派に対する情報収集が中心ですが、各政党に対する情報収集も行われています。

日本にもアメリカCIA諜報員は配置されていますが、そのほとんどは経済CIAといわれています。一部は日本と連携し、共産中国、ロシアなどの領事館員等に対する諜報活動もしています。

内閣情報調査室の一部局である内閣衛星情報センターでは、現在4基打ち上げられている偵察衛星からもたらされる画像を分析しています。北朝鮮や共産中国の動向を注視しています。平成25年のフィリピン台風被害では、その能力が知られてしまうことから普通は絶対ありえませんが、政府間の超極秘として情報提供され、被害状況のみならず遺体捜索にも大きな役割を果たしました。フィリピンと日本国の信頼関係がわかります。アジアで共産中国と朝鮮半島だけがおかしいのです。

その極めて高い情報収集能力から、日本最強のスパイ機関と評価されているのが警視庁公安部です。公安三課が右翼団体の担当で、一課二課とで極左グループから共産党、その他政府転覆を目指す団体の監視にあたっています。警視庁公安部は通称「さくら」「千代田」という暗号名で呼ばれることもあります。さらに公安総務課には警視庁内部ですら実態が隠されている部署もあり、国家に対する極めて重要な諜報活動を行っています。

外国諜報機関のスパイ行為を捜査するのが通称外事警察です。外事一課がロシアンスパイやミサイルの部品持ち出しなど戦略物資の監視をします。外事二課が共産中国、北朝鮮のスパイや大使館職員の監視等です。外事三課は国際テロ担当ですが、外事三課の場合には、例えばCIAからパキスタンのテロリストの遠い親戚が日本に潜伏しているなどの情報が入ると、対象者として調査し、CIAと連携することもあります。

平成23年(2011年)に発覚し、そしてつい先日時効を迎えてしまいましたが、外事警察の捜査情報がネット上に大量流出する事件が発生してしまいました。世界に極秘手配されているイスラムテロ犯の姻戚関係に始まり、知り合い程度の関係までが網羅されており、監視対象にもなっていました。さらには相当数の各国大使館員の銀行口座の全てが記録されており、その情報収集能力の緻密さに驚かされました。

警察官すべてがそうであるように、警察官は職務に命をかけます。しかしこうした公安部員が相手とするのは世界のスパイ工作員です。命の危険性もあります。しかし彼らは公務員です。当然ですが給料は一般行政職と変わりません。これは自衛隊員も同じだと思います。おそらく人にはいえない日本を護るという誇りが職務に就かせているものと思います。日本の良心であると思います。

公安委員会というのは警察の管理のための委員会(監査相当)であり、公安部とは全く関係ありません。警察では我が国の国益が損なわれることのないよう対日諸工作に関する情報収集、分析に努めると共に、あらゆる法令を駆使し、違法行為に対して厳正な取り締まりを行っています。

公安調査庁は法務省の外局です。破防法等の適用を業務とし、武器の携行も捜査権限もありません。警察庁にあるのは警備局公安課、公安部があるのは警視庁だけです。外事課もあり、主として思想的犯罪を取り締まります。いわゆる諜報機関の役割もあります。よく知らないで区別もなくただ公安と呼ぶ人が多いようです。


日本の諜報能力は優秀

日本と共産中国の諜報機関の関係は、何も相手の全てのを知り、戦争して有利にすることでもかき回して潰してやろうということが目的でもありません。その諜報能力自体が核と同じに抑止力になります。当然直接交流し、お互いの平和が目的という確認もしています。政治関係が冷えても心配はありません。しっかりと安倍政権の戦略を支えています。

佐々淳行氏がいうように、公安警察は民主党政権で職務を制限されたといえます。反日左翼に力をつけられ、放射能をマスコミとグルで大騒ぎ、福島瑞穂のウソに煽られ、孫正義にお金を撒かれ原発をとめる事態に発展しました。自民党政権に戻り、反原発が朝鮮人の煽動ということがわかりました。平和な日本人のデモにしばき隊まで現れました。

日本の諜報機関の某氏が平成26年(2014年)1月の偵察通信衛星の成功について、今改めて民主党政権が終わっていて良かったと述べています。この衛星の成功により半島や共産中国の動向のかなりのことが把握できるようになっています。米国との連携でも民主党だと情報漏洩が懸念されたことも解消され、日本の危機管理は正常に戻ったといえます。

共産中国諜報機関の特徴は、人脈構築工作(ヒューミント)から展開し、目的を悟らせずして知らず知らずに日本の政策や世論を共産中国に有利な方向に仕向け、侵略を図るのが特徴です。日本の危機管理意識のない国会議員や官僚、諜報機関からすれば赤子の手をひねるようなものです。

中国共産党中央統一戦線工作部で、それこそ世界中にちらばっており、その数は20万人を越えるともいわれています。北朝鮮の3号庁舎と並び、何でもありの最も危険な工作機関です。

共産中国のスパイについて玄葉元大臣は、単なる金儲けだと評していましたが、野田元総理を始め民主党の認識はこの程度であり、ここ三年半にどれだけのスパイが潜り込んだか、安倍政権により密かに調査が始まっています。農水省に限らず外務省、経産省、防衛省に疑惑があります。

北朝鮮の動向で日本の諜報能力のどの程度が民主党政権によって把握されてしまったのかが大きな問題です。もちろん民主党が左翼にのっとられて以上、関係機関が民主党に対しできる限り秘匿もしています。しかし民主党からもれた情報がどれだけ共産中国や南北朝鮮に流れたか、これはとても大きな国益の損失になります。安倍政権により民主党の悪政の検証が進んでいますが、一番被害が深刻なのは治安と防衛に関することです。在日帰化人の左翼過激派が民主党本部事務員の身分で内閣府に入り込んでいました。さらに防衛省システム管理にも一人関わっていたことがわかっています。

警察、自衛隊それぞれに多少の役割の違いがありますが、海外での諜報活動も行っています。しかし米英、仏、中、ロシア、独などに比較すると、能力はひけをとりませんが、圧倒的に人員不足です。それこそ百分の一程度の人員規模と言われます。警察、自衛隊の海外での活動は一般的に大使館や領事館で武官もしくは書記官としても勤務します。しかし日本は諜報機関そのものとして現地に派遣できるシステムがありません。完全に民間人に扮装することが不可能な地域は、アフリカや中東にはたくさんあります。




優れた諜報能力は、核兵器以上の抑止力にもなりうるのです。相手国のありとあらゆる情報を把握し、その情報をコントロールできるまでになれば、それは最高の武器となります。仕掛ける諜報戦略によっては、相手国の体制まで崩壊させることができます。

日本の国防、諜報能力の一部でも漏洩することは国益の大きな損失につながります。能力が知られてしまっては敵に対応もされてしまいます。時にはごく一部を匂わすことにより計り知れない潜在能力を悟らせ、抑止力として活かすことができます。

核兵器は「使えない抑止力」ですが、諜報インテリジェンスは、いくらでも使えます。牽制にもなります。場合によっては「核兵器以上の使える抑止力」であると言えます。

2019年8月18日日曜日

日本版CIA創設にむけて 武器となる諜報インテリジェンス 前編

※以下の出典は、『諜報機関』(井上太郎著)平成26年12月初版発行、㈱青林堂より


日本に必要な諜報機関

我が国では、危機管理意識の強い安倍晋三政権時代に諜報機関の形が固まってきていますが、その前の政権のころからもかなり形が具体化したことはありました。

しかし完全に独立した諜報機関となると、諜報機関そのものの暴走もあり得る、という政治家独特の感覚が働いたこと、また仮に諜報機関を内閣や政府直轄機関とすると政権交代などにより、かつての民主党政権のような「左翼・リベラル政権」となった時に逆に恐ろしいことになるという理由でなかなか実現しませんでした。

もっとも「左翼政権」が誕生すれば、諜報員は自ら身をひき必然として組織は解散となり、元来の所属機関に戻ることになると考えられます。諜報機関員ともなればその役割については場合によっては命までもかけているわけですから、組織全体も隠してしまう。つまり組織全体のバックアップ体制が一番の課題となります。

諜報機関というのは、国家(日本)全体で連携しないと全く意味を持たないことになってしまいます。極論すれば、諜報機関が別の諜報機関を見張る場合もあり得ます。分野を決めてきちんと連携しないとかえって混乱を招くだけになります。

平成26年(2014年)に官邸は、日本版CIA創設プランを提出、その可決後に正式に諜報機関を設立する計画を発表します。

諜報インテリジェンスとは?

諜報インテリジェンスは、学問でもなければましてや理論などではありません。学術的に論じることは全く無意味なことであり、何の役にたつのかわかりません。

アメリカにとって日本はスパイの対象なのでしょうか?共有する情報に基づく諜報活動もあり、安保条約からNSAでは相互協力となっています。日本に対してはどちらかといえばCIAが担当であり、それはしかも経済CIAです。アメリカには商務省の諜報機関もありますが、戦略面が強く対象は共産中国やロシアになります。日本の諜報活動はバレません。ロシアに亡命したスノーデンの発言により、アメリカによる同盟国に対しての諜報活動に批判が高まっていましたが、ばれてしまう程度の諜報活動ならばやらない方がマシです。ばれてしまうのは諜報活動とはいえず、単なる偵察活動です。盗聴疑惑騒動は、世界の一般国民や企業にも行われていることなのです。そのことには触れず、気をむけさせないのは不思議なことです。

日本の政治家の場合、機密を漏らしたのが政務三役であった場合、国会議員は特別職の国家公務員であるため、国家公務員法(守秘義務)違反は適用されない上、「国務大臣、副大臣及び大臣政務官規範」(大臣規範)で違反にはなるが罰則はありません。ですからスパイ防止法は絶対に必要です。

なぜ日本にスパイ防止法がなかったのか

日本にスパイ防止法がなかったのは、政府が戦後長い間共産中国などとの軋轢を避け、優柔不断な弱腰外交を続けてきたからと言われています。ウィーン条約によって「不逮捕特権」が認められる外交官のスパイ活動は、何らかの別件でなければ日本の裁判にかけられません。この辺りにもスパイ防止法が一刻も早く求められる理由があります。

スパイ防止法案がなかなか可決されない理由は、自民党案ではパフォーマンスに過ぎませんでした。日本の諜報機関が作成した案は、刑法81条の外患誘致罪を独立させ、戦争に限らず広く日本の国益を損なうとして死刑までありました。

自民党案が悪いのではありませんが中途半端であり、機密文書の概念が曖昧で特定が困難だったことが問題でした。その時の政権によっては、機密文書の存在が浮かび上がることになり、本来の機密が表面に出ることになってしまいます。スパイ防止法案は「中途半端な法案」よりむしろ「無い」方が、都合の悪いことを闇に葬ることができるので実効性は上がります。なまじ表面化すると報復が一般国民に及びます。

スパイ防止法案という名称からして変えなければいけないと思います。例えば「国益の確保等に関する法律」そして警察法の67条を一部改正して、警察官の武器使用を緩和することです。日本人も含めて、日本でスパイ行為をすれば撃たれることがある。これが警告となり、防止となります。

戦後日本におけるスパイ活動における謙検挙事件だけでも100件近くあることをご存じでしょうか?一時はそのほとんどがロシアと北朝鮮でした。しかしソビエト連邦の崩壊後は、ロシアのスパイは極端に少なくなり、その後は殆どが北朝鮮と共産中国になりました。そして目的のほとんどは軍事機密の入手です。さらに民間からの機密盗難もあります。

日本のスパイ事件の標的の多くは自衛隊です。ただスパイは検挙してもいずれも外交特権により帰国してしまいます。日本にはスパイ防止法がなく、日本側もたいした罪に問われることもなく片付けられてしまいます。

日本の技術は軍事に限らず極めて優秀です。日本の諜報機関は極めて少人数ですが、その能力は友好国から高い評価を受けています。

マスメディアはこの問題については、批判ばかりしていますが,仮に批判するのであれば、日本の諜報活動のどこが、なぜ悪いのか、メディアの責任として論ずるべきです。さらに諜報活動によって得られた情報を秘匿することの何がいけないのか、批判する以上明確にする責任があります。

自衛隊だけではなく、諜報活動はあくまでも日本を守るためです。どこの国も同じですが諜報活動は命がけなのです。工作活動が発覚して捕まれば海外では死刑もあり得ます。そうした内容をマスメディアも国民も知る必要がなく、むしろ知れば危険が及ぶ可能性が高い。

スパイ、工作員、諜報員、とその形は様々であり、様々な役割と使命があります。しかし絶対に必要なのは「国を護る信念」です。そして諜報機関に携わる人は例え家族であってもそのことを絶対に話しません。そうでないと周辺にまで危害が及ぶからです。国家として機密を持たずオープンにすれば、北朝鮮、共産中国等のスパイ工作員もいなくなります。確かによいことかもしれませんが、スパイの必要がない国はすなわち無防備国家であり、格好の標的です。日本はスパイ天国と言われるほどそれだけ機密も多く狙われています。スパイ防止法の制定が早急に必要といわれる理由です。

諜報機関は、対象者もしくは何らかの行動を起こしているグループに対して確実に情報収集を行います。その方法は、その対象グループに潜り込んだり、協力者を確保したり、様々な現実の状況から分析をします。デモの主催者、支援者、と簡単に割り出しています。日本の公安当局には、連合赤軍が世界各国で様々な組織と組んで起こした多くのテロ事件の調査実績がありそのノウハウがあります。ミュンヘン五輪選手村襲撃事件、テルアビブ銃乱射事件、フィリピンのモロイスラム解放戦線、ペルー大使館人質事件などがそうです。日本の警察が現地と協力し解決した事例もあり、その結果は射殺もあれば、逮捕もあり、人質救出もあります。
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