2019年12月17日火曜日

ホワイトハッカーに高額報酬 ~データ防衛・敵を味方に~

バグ報奨金制度の利用企業
Google    $1500000
Apple                 1000000
テスラ                15000
グラブ(シンガポール)10000
FCA(欧米)      7500
スターバックス  4000
トヨタ                お礼のみ
NEC                   制度なし
富士通    制度なし

データ漏洩リスクなどITシステムの脆弱性をみつけた外部ハッカーに企業が報奨金を払う動きが世界的に広がっている。経済のデジタル化でソフトウェアが組み込まれた製品が増え、製造業も含めて不具合への対応が喫緊の課題になっている。Googleが優秀なハッカーに¥16000万超を用意するなど報奨金額は増加の傾向である。

東京五輪を守るホワイトハッカー

かつてセイバーメトリクスというデータの独自な分析手法を開発した一人の野球ファンをボストン・レッドソックスがデータアナリストとして雇ってチームの選手選考の際の基準を作らせたことがありましたが、今や企業のネットワークシステムの脆弱性をみつけたことを成果とみなして、社員として雇う動きが広がりつうあります。

雇うといってもハッカーなわけですから、自分のハッキングの腕を高くアピールして報酬のつり上げをするようになることは、大手の企業は見抜いての動きと考えていいでしょうね。

今や「サイバー戦争」といわれるように、ネット空間(といっても光ケーブルの世界の話です)は国家の規制を強めるべきという共産中国とそこに賛同するグループとあくまでネット空間は自由であるべき、と主張するアメリカや我が国との二極構造になりつつあります。どちらにしても世界を二つにわけた「戦争」の極で戦っている状態であることは論を待ちません。

その「世界サイバー大戦」の最中に民間企業がハッカーと呼ばれるエンジニアを高い報酬で雇うということは、企業における「サイバーコマンド」を雇うということに他なりません。

民間企業に雇われるハッカーは、サイバー大戦時代のいわば「傭兵」といえる存在です。

我が国においても日米共同でサイバー戦や宇宙戦の訓練をするようになりましたが、はたして報酬はどれくらいもらえているでしょうか?

一覧を見る限り、Googleやappleの報酬が抜きんでています。サイバー大戦の時代では、どうも国家が雇うコマンダーよりも民間企業に腕をかわれたサイバーコマンダーの方が、より高額な報酬を得られる時代なのです。

戦争がリアルな実弾が飛び交う戦争からステルス的なサイバー戦争の時代になって、コマンダーの待遇の在り方が変化しています。この時代変化と技術的進化の実態を民間企業も行政機関も素直にみつめ、判断していくべきでしょう。

ハッカー=サイバーコマンダーといっていいのでは?



世界サイバー戦争への備えはできているか? 山田敏弘氏

なぜこのマルウェアがサイバー戦争の幕開けとなったのか?



0 件のコメント:

コメントを投稿