2019年12月26日木曜日

MKウルトラ計画 ~究極のマインドコントロール兵器か!?~

 人間の思考と行動を他人によって自由に操る行為を洗脳、マインドコントロールと呼ぶ。カルト宗教や詐欺師などが使う技術であるが、実はアメリカやロシア(旧ソビエト連邦)では、かつて人間兵器としてマインドコントロールを利用していたことがある。

 1950年代初頭にCIA(アメリカ中央情報局)でMKウルトラ計画という暗号名の極秘プロジェクトがスタートした。1970年代初頭まで継続されたこの計画がマインドコントロールの実験だったといわれている。兵士や囚人、捕虜や患者などを実験台として、LSDやアンフェタミンなどの違法ドラッグを大量に使用して、拷問や催眠術を乱用することでマインドコントロールを行っていたのである。

 被験者の中には、死亡する者や廃人となる者などが続出した。

 中でも残酷極まりない実験が、「マンチュリアン・キャンディデート」と呼ばれる実験であった。邦訳では「操り人形」という意味であるが、マインドコントロール技術によって多重人格者=操り人形を作り上げたのである。

 必要に応じて与えるキーワードをきっかけとして、スパイや暗殺者となって任務を遂行していくのであるが、任務が終了すると自分は何をやったのか、記憶に残ることはない。まるでミステリー小説のような世界の話であるが、これは現実に行われていたことなのである。

※被験者の人権、人格を無視したマインドコントロール実験が繰り返された。電気ショックや薬物など重篤な障害や死亡にもつながる手段で「脳と思考」の操縦が試みられた。
身体を限界まで追い込み、化学、医学、時には魔術めいた手段を組み合わせて、実験が重ねられた。

 しかしその非道すぎる実験は、内部告発によって暴露されてしまう。プロジェクトは閉鎖に追い込まれ、実験結果も闇に葬られてしまった。その後情報公開法によって一部のデータは開示されたものの、実験の全貌を明らかにすることは困難であるといわれる。

※残酷な実験内容は、詳細に記録された。貴重といえるデータの一部は未だに非公開となっている。CIAによる非人道的な実験は、内部告発によって終焉を迎えた。

 ただこのMKウルトラ計画に近い技術は現在も存在している。既に現代では、マイクロチップを体内にインプラントする技術が実用段階に入っているからである。

 医療の分野では、脳にインプラントすることで精神疾患を制御する治療が研究されている。医療用といえば、とても耳障りがいい響きであるが、洗脳と背中合わせの技術といえるであろう。

 思考をコントロールする技術が悪用されないことを祈るばかりである。


《関連動画》


人間監視ツール?であるフェイスブック


2019年12月17日火曜日

ホワイトハッカーに高額報酬 ~データ防衛・敵を味方に~

バグ報奨金制度の利用企業
Google    $1500000
Apple                 1000000
テスラ                15000
グラブ(シンガポール)10000
FCA(欧米)      7500
スターバックス  4000
トヨタ                お礼のみ
NEC                   制度なし
富士通    制度なし

データ漏洩リスクなどITシステムの脆弱性をみつけた外部ハッカーに企業が報奨金を払う動きが世界的に広がっている。経済のデジタル化でソフトウェアが組み込まれた製品が増え、製造業も含めて不具合への対応が喫緊の課題になっている。Googleが優秀なハッカーに¥16000万超を用意するなど報奨金額は増加の傾向である。

東京五輪を守るホワイトハッカー

かつてセイバーメトリクスというデータの独自な分析手法を開発した一人の野球ファンをボストン・レッドソックスがデータアナリストとして雇ってチームの選手選考の際の基準を作らせたことがありましたが、今や企業のネットワークシステムの脆弱性をみつけたことを成果とみなして、社員として雇う動きが広がりつうあります。

雇うといってもハッカーなわけですから、自分のハッキングの腕を高くアピールして報酬のつり上げをするようになることは、大手の企業は見抜いての動きと考えていいでしょうね。

今や「サイバー戦争」といわれるように、ネット空間(といっても光ケーブルの世界の話です)は国家の規制を強めるべきという共産中国とそこに賛同するグループとあくまでネット空間は自由であるべき、と主張するアメリカや我が国との二極構造になりつつあります。どちらにしても世界を二つにわけた「戦争」の極で戦っている状態であることは論を待ちません。

その「世界サイバー大戦」の最中に民間企業がハッカーと呼ばれるエンジニアを高い報酬で雇うということは、企業における「サイバーコマンド」を雇うということに他なりません。

民間企業に雇われるハッカーは、サイバー大戦時代のいわば「傭兵」といえる存在です。

我が国においても日米共同でサイバー戦や宇宙戦の訓練をするようになりましたが、はたして報酬はどれくらいもらえているでしょうか?

一覧を見る限り、Googleやappleの報酬が抜きんでています。サイバー大戦の時代では、どうも国家が雇うコマンダーよりも民間企業に腕をかわれたサイバーコマンダーの方が、より高額な報酬を得られる時代なのです。

戦争がリアルな実弾が飛び交う戦争からステルス的なサイバー戦争の時代になって、コマンダーの待遇の在り方が変化しています。この時代変化と技術的進化の実態を民間企業も行政機関も素直にみつめ、判断していくべきでしょう。

ハッカー=サイバーコマンダーといっていいのでは?



世界サイバー戦争への備えはできているか? 山田敏弘氏

なぜこのマルウェアがサイバー戦争の幕開けとなったのか?